武蔵国分寺公園探索マップ
林綺
東京都
明治大学附属八王子中学校
中学校3年生
全体説明
私が今回紹介するのは、武蔵国分寺公園と公園からつながっていて生きものも多いお鷹の道です。武蔵国分寺公園ではステージやパレードが行われる国分寺まつりやウクレレの優しい音色を楽しむフェスが開催されています。お鷹の道は子供から大人、犬を連れて散歩に来た方まで楽しめる散策コースです。慣れ親しんだ道でしたが、自然観察をしながら歩くと普通の散歩では気づかない多くの発見がありました。お鷹の道で出会った近所の方やこくベジ農家さんとお話をさせていただく中で、自然や生きものについて学ばせてもらい、人の暮らしと自然が密接につながっていることを実感しました。散歩道で出会ったたくさんの生きものたちそれぞれの姿から自然の美しさやたくましさを感じました。そんな武蔵国分寺公園やお鷹の道は私が小さい頃によく遊びに行って散歩やサリガニ釣りをした思い出の場所です。
観察ポイントごとの説明
<1サトキマドラヒカゲ>
こもれび広場を歩いていると、さっそく木の幹にひっそりととまっているチョウを見つけました。サトキマダラヒカゲです。一見地味な色をしていますが、よく見ると羽には黄色っぽいまだら模様と目玉のような模様がありました。名前のとおり、日があたる場所よりも木陰などの湿ったところを好んで飛んでいるようです。チョウは花のまわりを飛ぶ生き物だと思っていましたが、この種は落ち葉の上や木の幹にとまることが多いそうです。
<2アメリカザリガニ>
水路でザリガニ釣りをする小学生の男の子がいて、昔自分もこの水路でザリガニ釣りをしたことを思い出し、懐かしい気持ちになりました。調べてみると、ザリガニはエラで呼吸するけれど、水が少ない場所でも長く生きられるということを知りました。さらに、ハサミや足が取れても再生する力があることにも驚きました。ザリガニのたくましさを知り、子どものころに夢中で観察した気持ちを思い出しました。
<3アメンボ>
水路の上をすいすいと滑るように動くアメンボを見つけました。アメンボは、世界には約1700種類、日本にも数十種類がいるそうです。細長い脚の先にある細かい毛と、脚から出る油で水をはじくことによって沈まずに進めるという仕組みに驚きました。アメンボはきれいな水辺に多く見られるそうです。水質の目安にもなる生きものなので、武蔵国分寺公園の水はきれいなことを知り感激しました。
<4ハイイロゴケグモ>
お鷹の道を歩いていると、こくベジ農家さんに会い、お話を伺いました。イチジクの葉に付いたハイイロゴケグモの卵嚢を見せてもらいました。栗のいがのようにトゲトゲした独特の形で見分けやすいと教わり、特定外来生物で毒もあることに驚きました。その一方で、お鷹の道や真姿の池湧水群が最近ドラマの舞台になったと聞き、人が集まる場所に自然が残っていることに誇らしさを感じました。
<5ガビチョウ>
道を歩いていると大きな鳥の鳴き声が聞こえたので、こくベジ農家さんに「これはなんの鳴き声ですか?」とたずねると、「ガビチョウだよ」と教えてくれました。体は茶色で、目のまわりのはっきりとした白い眉のような模様が特徴的な鳥です、声はとてもよく通り、さまざまな鳴きまねもできるそうで、人の口笛のように聞こえることもあると知って驚きました。もともとは観賞用に中国から持ち込まれた外来種で、野生化して数を増やし、今では関東でも普通に見られるようになったそうです。鳴き声が大きすぎて朝の静けさをやぶることもあり、人との共存が課題になっているとも聞きました。けれども、ガビチョウは雑食で残った実や虫を食べるため、庭木の手入れに役立つこともあるそうです。大きな声にはびっくりするけれど、木立の中で力強く鳴く声には生命力を感じ、身近な自然の中にも新しい発見があるのだと気づきました。
<6ニホントカゲ>
武蔵国分寺周辺のコンクリートの上を素早く走るニホントカゲを見つけました。私が見つけたニホントカゲは幼体のためしっぽが鮮やかな青色でした。天敵により見つかりやすそうなのになぜ目立つ色なのかと思い理由を調べてみると、天敵に襲われ尻尾を自切をしたとき濃い青色で注意を反らし尻尾のおとりの役割を高めるためだったのです。私にとってニホントカゲは幸運の生き物で、彼らを見つけた日は必ずいいことがあるのです。
<7カナブン>
夏の公園でギラギラと光るカナブンを見つけました。一見茶色っぽい体でしたが、よく見ると赤や緑が混じり、光の当たり方で色が変わって見えるのがとてもかっこよかったです。調べてみると、カナブンは金属光沢をもつ甲虫の仲間で、コレステリック液晶構造という構造によって光の波長を選択的に反射・吸収するため、見る角度によって緑色、銅色、青色、紫色など、さまざまな色彩に見えるようです。
<8ヒグラシ>
日も暮れて来た頃「カナカナカナ」という澄んだ声が聞えてきました。ヒグラシの鳴き声です。夏の終わりを告げるような響きで、小さい頃からどこか切ない気持ちになる声だと感じています。調べてみると、ヒグラシは朝夕の涼しい時間帯に鳴くことが多く、仲間を呼ぶ大切な役割を担っているそうです。小さな体からこれほど美しい声が出ることに不思議さを覚え、人に朝と夕方を知らせてくれる存在でもあるのだと気づきました。
<9カワセミ>
であいの広場を超えて武蔵の池に着き座って休んでいると、遠くの方に翡翠の色のカワセミが姿を現しました。カワセミの漢字はどのように書くか知っていますか? 正解はひすいと同じで「翡翠」と書きます。実はカワセミの色がひすいのような色だから翡翠と書くわけではなく、ひすいはカワセミのような綺麗な青緑色なので同じ漢字、つまり宝石の翡翠よりも鳥の翡翠のほうが先につけられたのです。
<10ゴマダラチョウ>
円形広場の周りのぎんなん通りで黒地に白い模様のコントラストが美しいゴマダラチョウを見つけました。息を潜めて見守っていると、羽をゆっくり開いたり閉じたりする姿は気品があり、自然の中のアクセントの様でした。調べてみると、成虫は夏から秋にかけて飛び回り、幼虫はエノキの落ち葉を丸めて中で冬を越すそうです。それを知って、身近な木と小さなチョウの繋がりに気づき、自然の仕組みの不思議さを感じました。