応募期間

今年の募集は終了しました。ご応募ありがとうございました。

応募作品のつくり方

コンクールでは、6名の審査員によって環境大臣賞・優秀賞・入選が決められます。審査のポイントとして、「観察路の地図としてデザインできているか」「観察したものをしっかり絵地図に描けているか」「訪れてみたくなる魅力的な作品になっているか」「感じたことを自分の言葉で作文に表現できているか」「単なる説明に終わらず、感動や好奇心、問題提起などを表現しているか」等を基準に選考しています。特に高校生は、自然の素晴らしさや大切さへの気づき、あるいは自然環境への問題提起等、そこに対してどうしていきたいかといった点に言及しているか、高校生ならではの視点や考察を求めています。また、団体の部は複数人でつくる強みを生かした作品を期待しています。

1. どこのエリアを描くか決める

まずは、どこのエリアを作品にするか決めましょう。 大きく分けると2つのパターンがあります。

  1.  何度も通ったことのある、よく知っているエリア
  2.  あまり行ったことのない、よく知らないエリア
どこにしようかな

「よく知っているエリア」は、地図が描きやすいでしょう。これまで気づかなかったたくさんの生きものを再発見する楽しさや、自分の知っている場所を生きものを通じて紹介する面白さもあり、もっとその場所のことが好きになるかもしれません。 「よく知らないエリア」は、自分でどんどん切り拓いていく楽しさがあるでしょう。空白の地図を埋めて、新しく見つけたたくさんの自然を紹介するワクワク感です。 知らなかった場所なのに、作品を作りながらまるで昔から知っている場所のように思えるかもしれません。 大事なのは、そのエリアで作品を作り上げることができそうか、好きな場所になりそうかどうかです。

2. 観察に必要な道具を準備する

作品にするエリアを決めたら、今度は出かけるための準備です。 絵地図や作文を書くためには、見つけた生きものや、その周りの様子などを記録に取ることが大事です。持ちやすいメモ帳と筆記用具は、必ず準備しましょう。また、その場でスケッチをすることが難しい状況もあるでしょう。そんなときのためにカメラもあるととても便利です。 もしかしたら、小さなものや、遠くのものを観察することもあるかもしれません。 そんな時のために、虫めがねやルーペ、双眼鏡などがあると便利でしょう。 あとで生きものや自然のことを書くときに、どこで観察したかが重要になります。 もし準備ができるなら、観察路にする場所の地図を持って行って、何かを見つけたら地図に簡単にメモをすると良いでしょう。 細かい観察の内容はメモ帳へ別に書いておいて、作品を作るときに両方を見ると、観察したときのワクワクやドキドキが良く思い出せるかもしれません。

さあ、道具をもって、外に行きましょう!

出かけるための準備
さあ外に行こう

3. 見つけた生きものを観察して、写真やスケッチに収める

見つけるぞという気持ちで歩いていると、きっと考えていたよりもたくさんの生きものに出会えるでしょう。基本はスケッチをしながら、その生きもの特徴や様子を観察してください。動きが速かったり、遠すぎたり、小さすぎたりする場合には、写真に収めてから、あとで見直すと良いでしょう。 見つけた生きものにはいきなり触らずに、まずは「じっとみる・そっとみる」ようにして、生きもの本来の様子を観察しましょう。 1回だけでなく、何回か通うと以前と違うことが起きているかもしれません。そういった違いは、自然の中でとても大事なことです。ぜひ作文に書いてください。

写真やスケッチにおさめよう

4. 家で実際に絵地図にして、説明文を書く

絵地図・作文をかこう

たくさんの記録を取って帰ったら、早速作品づくりです。 絵地図と説明文、得意な方からどんどん始めてください。 絵地図の画材は、何でも構いません。色えんぴつ、絵の具、クレヨン、色ペン…複数の画材を組み合わせても良いですよ。 説明文には、実際に観察した内容や、そこから考えたこと、感じたことをメインに書いてください。観察しながらでた疑問を、図鑑で調べたり、人に聞いたりして解決することもとても大事です。 ただし、図鑑の丸写しにならないよう ご注意を!

絵地図を作る

自然を観察できるポイントとその周辺を描いて、絵地図を作ってください。 場所・季節は自由です。絵の具、色えんぴつ、クレヨンなど画材も自由です。 用紙は、小中高生が四つ切(38×54cm)、団体部門が半切り(54×76.5cm)程度の画用紙や模造紙としてください。 ※ 団体部門の応募について、用紙サイズの指定が変更となりましたのでご注意ください。

(1)道の長さは1~2㎞(観察しながら歩いて1~2時間)くらいとし、必ず「○○の観察路」などのタイトルをつけてください。
(2)道の途中に観察ポイントを設定して下さい。観察ポイントには必ず番号を振って下さい。
 ※ 小学生は5カ所以上、中・高生と団体は10カ所以上。
(3)観察した生きものや地形の様子・特徴を描いてください。
(4)観察路のまわりがどんな場所なのかも描いてください。
(5)スタート地点からゴールまで、観察する道順を矢印など使って、わかりやすく描いてください
(6)用紙の裏面に、必要事項を記入した応募用紙をしっかり貼り付けてください。

説明文を書く

見つけた生きものの様子や植物を観察して感じたこと・気づいたこと・不思議に思ったことなどを、観察ポイントごとにわかりやすく説明してください。 原稿用紙は ここからダウンロード(WORD・238KB)できます。市販の原稿用紙でも構いません。 縦書き、横書きのいずれも可。手書きとパソコン作成、いずれでも可。

(※)小学生は、自然観察で感じたワクワク・ドキドキの素直な気持ちを自分の言葉で作文してください。
(※)中学生・高校生は、自然の魅力・人と自然との関わり方などについて、より多様な視点で観察したことを説明してください。
(※)文字数オーバーは減点になります。

(1)説明文の表紙に、必要事項を記入した応募用紙を貼り付けてください。
(2)観察路全体のことを400字以内で説明してください。(見どころや特徴、見つけた生きものや植物を観察して感じたこと、気づいたことなど)
(3)観察ポイントの特徴を、1カ所につき200字以内で説明してください。(小学生は 5カ所以上、中学生・高校生・団体は 10カ所以上。)  ただし、観察ポイントの中で1番伝えたい所(1か所だけ)は、400字以内でより詳しく説明できます。 (例:地元の人に聞き込みをしてわかったこと、定点観察をしてわかったこと、人間の目線でなく、昆虫や植物などの目線で伝えたいこと、観察してわかった環境保全上の問題点や課題、解決方法のアイデア など)
(4)団体部門での応募は、説明文の最後に、チーム名・代表者の氏名・学年、その他メンバー全員の氏名・学年と役割分担を記入してください。  

5. 完成

こうして素晴らしい観察路がまた一つ、世に生まれました。 あなたの作品は、どんなところにこだわりましたか?

入選すると、絵地図と説明文が掲載されます! 〔受賞作品の一覧

受賞者のコメントも、ぜひ参考にしてみてください!

受賞者のコメント

(桑田菜摘さん〔高1〕 ※2020年1月にいただいたコメントです。)私は、3年前(中1)の夏休みから身の周りの生物を気にかけて写真に撮るようになりました。しかし、名前がわからない植物や動物が多かったので、植物の場合は、「山野草ポケット図鑑」が役立ちました。動物に関しては、ネットで検索しても見つからない時もあり、苦労しました。昆虫類は、名前が判明するのに一番苦労しました。例えば、アオバハゴロモの幼虫はチョウの幼虫であることが判明するまでに2年もかかりました。でも、今では、鵜が南から北へ空を飛んでいるのを、シルエットから確認できるようになりました。今年最初の写真はイタチでした。イタチは目撃することは多いのですが、写真に撮ってはっきりと確認することができました。
コンクールに応募するにあたり、まず考えたのは構図です。最初に、上下左右を額縁に見立てて、植物の葉の構造、形、花の構造を図鑑のように書き出すことを思いつきましたが、そうすると動物の円が小さくなってしまい、何度も描き直しました。完成した絵は、上から下に行くにつれて、冬から春、夏、秋となるようにして、思いのままに生物の絵を散りばめました。また、美しい自然の生物を選ぶために、私は、撮り続けた写真の中から個人的に美しいと思ったものを選びました。また、その中でも、名前がわかっているものであることも考慮しました。
私はこの2年間、観察路に何度も足を運びました。春夏秋冬すべての季節を2年間見てきたことで、去年咲いていた花が今年もきれいに咲いていると思ったり、春の後半には幼虫だった生物が秋になれば成虫になっているだろうなと考えたりもしました。これからも、私の周りの自然を観察していきたいと思います。