応募期間

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受賞作品一覧
佳作
第30回 中学生の部

石川のほとり 昆虫観察路

大中彩夏

奈良県
智辯学園奈良カレッジ中学校
中学校1年生

全体説明

昆虫観察路にした「石川」という川は、私の住む近くに流れています。南大阪を流れる河川の中で最も大きいということで、実際に行ってみると、たくさんの自然と触れ合う事が出来ました。

私が歩いた道は、公園からスタートします。そして、そのまま川の方まで歩き、たどり着いた後、川に沿って北上しました。A、B地点は、公園にある並木の端と端の木を観察しました。C、Dは桜並木の内の二本で、Eは二本の道をつなぐアスファルトの地面、Hは橋の上、F、Gは川辺に広がる草むらです。Iは、木の周りに生える草むらの一ヶ所で、Jは花壇、Kはグラウンドの周りに生える草むらです。

この、石川河川敷では、散歩やジョギング、サイクリングの人が多く見られます。近所に正に「自然と人の共存」という風景があったというのが今回の昆虫観察の大きな発見でした。

観察ポイントごとの説明

Aの観察地点は、「ふれあいスポット竹ノ内」という公園の中の桜の木。AからBまでずっと桜並木が続いています。この公園は遊具が無く、近所には真蓮寺というお寺があります。前の道は、竹ノ内街道という古来の主要道の一部で、今も多くの人が利用しています。

ここで見られたのは、ニイニイゼミ、クマゼミ、アブラゼミ。とても夏らしいなあと思いました。

Bの観察地点は、Aと同じ公園の中です。セミ以外にも何か虫は見られないかと、Aの近くにもう一つ観察地点を設ける事にしました。

ここで見られたのは、クマゼミと、カメムシ、アオスジアゲハ、アシナガバチでした。

アオスジアゲハなんて見たことが無いと思っていたのですが、母によると、時々見かけるとのこと。これからはもう少し普段から自然を観察しようと思います。

Cの観察地点は、臥龍橋という橋から川沿いの道に進み、そこの桜並木の中の、セミが特にうるさかった一本。やはり、ニイニイゼミ、クマゼミが見られました。

父から、

「ニイニイゼミって、クマゼミやアブラゼミよりもかなり数がすくないんだよ。」

と聞いていたのですが、少ないながらもちゃんと見つけることができました。

Dの観察地点はCと同じ桜並木の一本。ここでもBと同様、何かセミ以外の昆虫はいないかと探してみることにしました。ここで見られたのは、クマゼミ、アブラゼミ、アリでした。その木には、どうやらアリの巣があったようです。

クマゼミが、まるで木に生っている位たくさんいたので、一匹素手でつかまえてみました。ちょっと怖かったですが、成功したのでよかったです。

Eの観察地点は、今までたどってきた道と側を通る道をつなぐ階段の近く。アスファルトの地面で、こんな人工的な所に虫はいないのではないかと思っていたのですが、アリ、そして黒っぽいコガネムシを見つける事ができました。

アリは、Dで見つけたものと同じでした。コガネムシは黒っぽくて、体長は二センチメートルぐらい。地面の上を、ちょこちょこと動いていました。

Fの観察地点は、草むらです。近くには川が流れており、たくさんの草が生えていました。ここで、バッタが見つからないかと探してみることにしました。

見つかったのは、ショウリョウバッタ。草むらは昆虫が見つかりにくく、跳んだと思ってもすぐに隠れてしまうので、一匹しか見つけられませんでしたが、見つけられたのが、私の手のひらサイズの大きいもの。ジャンプ力が凄かったです。

Gの観察地点は、Fと同じ、川辺にある草むらです。Fで一匹しか見られなかったのが悔しかったので、もう一度草むらを探してみることにしました。

ここでは、F1で見られたものより一回り小さいショウリョウバッタと、Eと同じコガネムシが見られました。コガネムシは、辞書で調べると「黄金虫」と出てきましたが、今回のも、Gと同じく黒っぽい色をしていました。

Hの観察地点は、橋の上です。ここは、白っぽいコンクリートでできており、車道と、川沿いの道をつないでいます。長さは少し短めです。手すりの下には、様々な雑草が生えていました。

ここで見られたのが、アリ。D、E地点で見られたアリは、腹部が黒く、頭部と胸部が赤茶色で光沢があったのですが、Hで見られたアリは全体的に黒っぽく、大きさも小さかったです。

Iの観察地点は、桜の木の下草。水がまかれた後なのか、少し草がぬれていました。短かく刈られていたので、FやG地点よりは探しやすかったです。

ここで見られたのが、カナブン、アシナガバチ。カナブンは、写真などでよく見る黄緑色で光沢を放つものではなく、黒っぽい茶色でした。もう少し探そうかと思ったのですが、アシナガバチが近くにいたため、二匹だけです。

Jの観察地点は、花壇のような所の周辺です。

見られたのは、ヤマトシジミ。花のまわりを優雅に飛んでいました。

ヤマトシジミはシジミチョウという羽の模様がシジミに似たチョウの一種で、全体的に灰色っぽいです。体長は一、二センチで、とても小さかったです。また、遠くから見ると、少し紫がかったような色にも見えました。

Kの観察地点は、グランドの周りの草むらです。たどっていた道から、少し急な土手を下ったところにあり、色々な草が生えていました。

ここで見られたのは、Jと同じヤマトシジミと、シオカラトンボです。見つけたシオカラトンボは青っぽい色をしていたので、おそらくオスだと思いました。一匹ではなく、三、四匹位以上いて、ヤマトシジミと同じく優雅に飛んでいました。

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