都会の私と田舎の私 ~小川町を歩いてみたら~
三宅 結菜
東京都
明治大学付属中野八王子中学校
中学校1年生
全体説明
東京都豊島区で生まれた私だが自然のある所に住みたいと父が買った埼玉県比企郡小川町のニュータウンに住んでいたことがある。保育園から小学校までを小川町で過ごしたのだが、中学校に行くにあたり2時間半かかるため東京都世田谷区に今は住んでいる。
平日は東京を満喫し日曜は埼玉に行くようにしている。東京に住んでみると改めて小川には川のせせらぎ、草花のにおい、鳥のさえずりがたくさんあることが分かる。この自然を大切にしなくてはと感じた。
「私の自然観察路コンクール」を出すにあたり、自然観察ができる小川を絵地図にすることを思いついた。埼玉県中部、比企郡の中核をなす小川。秩父地方のすぐ隣に位置する。池袋から川越を抜けて小川に向かう。駅からセカンドハウスまで歩いてみたら・・・
観察ポイントごとの説明
(観察ポイント①『コクワガタ』)
小川町駅のホームを歩いているとゴキブリが歩いていた。逃げようとしてよく見たら角が生えている。「あっコクワガタだ」
駅にコクワガタがいるなんて思いもしなかった。北側に山があるからだろうか。山から飛んできたのだろうか。飼おうと思ったが死んでしまうので逃がしてやった。
(観察ポイント②『花水木』)
小川町駅前通りは花水木通りといい、花水木が街路樹として利用されている。白色や薄いピンク色の花をつける。通常花は、桜のように、葉が出る前に花をつける。
車優先で街路樹を役場が剪定してしまうので花水木が小さくなってしまっている。剪定しなければきれいな花水木になるだろうに。残念に思う。
(観察ポイント③『サギ』)
栃本親水公園は、武蔵の小京都と呼ばれる埼玉県比企郡小川町を流れる槻川の河川敷を整備して完成した新しい公園だ。園内には、直径3mの水車が設置されている。
サギが川の中に立っていた。何をしているのだろうと思う。足が冷たくないのかと冬などは思ってしまう。サギは川や水田などをえさ場とし、魚や両生類を捕食するという。
(観察ポイント④『ヘメロカリス』)
ヘメロカリス園まで歩く。ヘメロカリスとはユリ科の花でニッコウキスゲ、カンゾウ、ユウスゲなどが、この仲間として知られている。
7月中旬まで800品種以上の鮮やかな花々が一斉に咲き誇る。ヘメロカリスは気分を明るく晴れやかに一掃してくれる。
(観察ポイント⑤『ウグイ』)
河川清掃とウグイの放流を行った下小川青木橋に行く。毎年私も協力して、河川を中心に道路や公園などの清掃活動もした。
町から提供されたウグイの稚魚をバケツに分け、槻川に放流した。放流されたウグイが大きく成長するといいな。魚が住みやすくなりますように。
(観察ポイント⑥『オオムラサキ、カタクリ』)
カタクリとオオムラサキの林は昔の小川町の里山風景を取り戻そうと地域住民が保護活動をはじめ、今ではあたり一面にカタクリが咲き誇る一大群生地となっている。
7月にはオオムラサキの放蝶会も行われた。私も出たことがあり蝶が肩にとまってテレビカメラや新聞のカメラマンに撮られたなぁ。
(観察ポイント⑦『羽黒蜻蛉、脚長蜂』
道の駅「おがわまち」で休む。武蔵の小京都と和紙のふるさとである道の駅「おがわまち」は伝統的手工芸を知ることができる埼玉伝統工芸会館を併設している。
道の駅に蜻蛉と脚長蜂が飛んでいた。蜻蛉はほとんどの種類のオスがなわばりをもち、生息によい場所を独占する。脚長蜂の生態は雀蜂に似ている。餌も他の昆虫の肉など共通点が多い。
(観察ポイント⑧『合鴨、鶏、牛』)
霜里農場に行く。化学肥料・農薬などに依存せず、自然エネルギーを生かし、有機農業を続けている。金子美登さんは有機農業の先駆者だ。私も下里に毎週のように行った。有機農業者の子たちが友達で毎週のように遊んでいた。下里には合鴨、鶏、牛などもいてちょっとした動物園のようだ。
(観察ポイント⑨『青大将』)
小川町の東、東小川。小川パークヒルというニュータウンだ。4丁目に蛇に注意という看板がある。パークヒルは名の通り公園や緑地が多く草むらには蛇がいる。庭にも蛇が何回か出た。代表的なのが、青大将、蝮、縞蛇で、山楝蛇も見たことがある。有毒なので走って逃げた。
(観察ポイント⑩『源氏蛍』)
5丁目が家だ。家の前の道を歩くと菖蒲沢につく。もう暗くなって何もいないかと思ったが小さい蛍がいた。
隣の内洞沢は蛍の幼虫を住民が放していて蛍の里になっている。家の網戸も夜、光っていたので何だろうと思ってみたら蛍だったなんてこともあった。蛍の光は可憐でとても心が癒される生き物だなと思った。