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受賞作品一覧
佳作
第25回 中学生の部

自然の中での小さな発見!~千津ふれあい公園~

青柳咲彩

東京都
明治大学付属中野八王子中学校
中学校1年生

全体説明

 この公園は神奈川県伊勢原市の東部に位置する「千津ふれあい公園」です。私の家から徒歩十分程の距離にある小さな公園です。この公園は大きな道路や線路に周りを囲まれています。また、この公園をはさんで西側には比較的住宅街が多く、東側には畑や水田が多くなっています。つまり、この公園はこの地域の中での「田舎と都会の境」となっていると言っていいと思います。周りをさまざまな環境に囲まれたこの公園には、さまざまな生物が生息しています。また、子供の遊び場からお年寄りの散歩など、さまざまな人が利用できます。また、私は犬の散歩として利用しています。私の他にも犬の散歩として利用している人がたくさんいますが、犬のフンなどは見当たりません。これは、この地域の人々がこの公園を守ろうとしている証拠です。

 このような千津ふれあい公園の桜が葉桜になる頃からセミが鳴き始める頃までを観察していきました。

観察ポイントごとの説明

(1)

 まず、地図中の1を見て下さい。公園に入るまでの道の途中です。1周辺には畑や水田とマンションが見られます。まずは、畑の中を覗いてみましょう。すると、茂みの中から両カマを挙げて威嚇大勢のコカマキリを発見しました。また、マンションの方ではエサを啄んでいる、数羽のキジバトを発見しました。

 

(2)

 次に、地図中の2を見て下さい。私が公園に入ってから初めて生物を見つけた場所です。まず、初めて目についたのがガクアジサイです。紫色や水色、ピンク色など、さまざまな色がありました。また、2周辺には小さな池があり、そこにはアメリカザリガニが数匹生息しているのが見えました。しかし、その池にはザリガニのエサとなる、小魚が見当たりません。それなのにザリガニが生息しているので不思議だと思いました。

 

(3)

 続いて地図中の3を見て下さい。3は広場の端にある、植え込みがあります。この植え込みの中を覗いてみましょう。すると、大人のトカゲが奥の方でじっとこちらを見ていました。ちなみに、子供のトカゲは尾が青いそうです。また、植え込みの近くのケヤキの木にツクツクボウシを発見しました。ツクツクボウシの鳴き声はさまざまに変わるので何度聞いても面白いです。

 

(4)

 続いて地図中の4を見て下さい。広場の一番道路側の木の枝にシジュウカラが留まっています。シジュウカラの主なエサは昆虫や木の実です。そのシジュウカラが留まっていた木はコナラだったので、エサとなる実はまだなっていません。だから、このシジュウカラはエサを目的としてこの木に留まっているのではないことがわかりました。

 

(5)

 続いて地図中の5を見て下さい。5の周辺にはクヌギ、コナラの林があります。この林は秋になるとたくさんのドングリが落ちていますが、夏はカブトムシなどが生息しています。カブトムシは夕方から翌朝の明け方までクヌギやコナラの樹液を求めてやってきます。この樹液を求めてカブトムシの他にもクワガタムシ類、カナブン、スズメバチなど多くの昆虫がやってきます。

 

(6)

 続いて地図中の6を見て下さい。6周辺には何本ものソメイヨシノがあり、春は桜がとてもきれいです。また、夏になるとセミの合唱を聞くこともできます。また、ソメイヨシノの花のみつを求めてヒヨドリや、ミツバチなど、さまざまな動物がやってきます。

 

(7)

 続いて地図中の7を見て下さい。7も5と同じようにクヌギなどの木々が生息している林です。そして、木の下にはシダ植物などの下草がたくさん生息しています。このように植物によって生息しやすい環境があり、互いにそのような場所で生息しているからこそ、この林があるのだと私は思います。

 

(8)

 続いて地図中の8を見て下さい。8周辺には左右に草原が広がっています。まず、右側の草原を覗いてみましょう。ここには、たくさんの植物が生息していて、その植物をエサとする、オンブバッタを発見しました。オンブバッタは体が比較的大きい方がメスで小さいほうがオスです。また、左側の草原では、さまざまな植物が花を咲かせ、その花のみつをエサとしているミツバチも見つけることができました。

 

(9)

 次に、地図中の9を見て下さい。9周辺には主に子供が遊ぶ遊具の広場があります。そこで数羽のスズメを発見しました。スズメはエサを啄んでいますが、人が近づくとすぐに飛び立ってしまいました。

 

(10)

 続いて地図中の10を見て下さい。10周辺には今度はカゴノキなど春から秋にかけて果実をつける木々の林があります。その果実を求めてヒヨドリなどの鳥類がやってきます。ちょうど、この林でも1羽のヒヨドリを発見しました。木の上で果実を食べています。

 

(11)

 最後に地図中の11を見て下さい。林を抜けた11周辺にはケヤキやサクラの木々が生息しています。その木々にアブラゼミを肉眼で三匹見つけました。アブラゼミは警戒心が弱いと言われているので、近付いても逃げません。ジリジリという鳴き声を聞くと、夏が来たと感じます。

 この千津ふれあい公園の約一時間の散歩での小さな発見でした。

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