自然てんこもりの!!散歩道
天野瑞季
兵庫県
兵庫県立大学附属高等学校
高校1年生
全体説明
私が今回、観察路として選んだこの場所はグリーンベルトと呼ばれ、私の母が小学生の頃からある、地元の人々に人気の散歩コースです。このグリーンベルトは私の住む町赤穂市に位置し、住宅地と工業地域の境目としてあります。グリーンベルトには境としての役割ともう一つ意味があります。それは、公害軽減のためです。工場からの排水や汚れた空気が住宅地へ流さないように、グリーンベルトを設置したのです。前述の説明では、汚そうなイメージがありますが、それは間違いです。グリーンベルトのすぐ近くを流れる塩屋川の近くには、たくさんの草花が生えており、春には、川沿いにある桜が咲き乱れています。もちろん、グリーンベルトの中もいろんな種類の草花や生き物たちが存在しています。また、木々が生い茂っているので、夏でも木陰で涼しく、過ごしやすいです。途中には原っぱもあり、遊びにも最適の場所なのです。
観察ポイントごとの説明
(1)
このポイントは、空が見えないくらい、木々が生い茂り、少し陰となっています。アリドオシやセイタカアワダチソウが多く存在していました。ここは、いろんな種類がというよりは、偏った種類がたくさんありました。太陽の光が木々のせいでふさがってしまうので、植物が少なそうな感じがありますが、地面の土が見えないくらい、たくさん植物が地面を覆っています。
(2)
このポイントのあたりまで来ると、セミの鳴き声や鳥の鳴き声などが混ざり、グリーンベルト中に響き渡っているようでした。ここでは、ヒグラシを見つけました。ヒグラシは、静かな所で寂しく鳴いているイメージしかなかったので、いろんな鳴き声でいっぱいの場所でもいたのがびっくりしました。
(3)
このポイントは、少し開けた原っぱになっています。ここでは、セミたちがここぞとばかりに自由に飛び回っていました。こういう場所じゃないと、木が邪魔で飛びづらいのかなと同情してしまいました。また、このポイントでは、他の場所と比べ、比較的セミの抜け殻がたくさんありました。何か理由があるのかなと思い、調べると、他の場所よりたくさん日が当たっているということでした。
(4)
このポイントは、落ち葉がたくさん落ちており、他の場所とは、風景の色がほとんど異なっていました。土も湿っていて、落ち葉をひっくり返すと、ダンゴムシがたくさんはい出してきました。また、他の地点と自然環境が少しずつ違うのにも関わらず、セミはたくさんいました。
(5)
ここは、第三ポイントよりも、もっと開けた原っぱです。ベンチやトイレもあり、また、もう少しで半分というところなので、道行く人たちの休憩所として利用されています。ベンチも木陰にあるので、休憩するにはとても心地良い空間です。他のポイントの植物が葉っぱ中心だとすると、このポイントは花中心の植物でした。
(6)
丁度、グリーンベルトの中間地点です。細い道を挟んで、また入っていくので第二の入口といった感じです。このポイントは、環境やそこにある植物など、ほとんどが第一ポイントと同じです。アリドオシやセイタカアワダチソウです。
(7)
このポイントは、第五ポイントとほぼ同様で、原っぱで花中心の植物があるところです。ここでは、ヒメジュオンを中心として咲いていました。また、奥の方まで行くと、一輪だけユリも咲いていました。たまたまかもしれませんが、このポイントは白い花がたくさん咲いていました。
(8)
このポイントは、グリーンベルトの林を通り抜けて、すぐのところになります。また、すぐ横には塩屋川が流れています。川が近くに流れていることもあり、グリーンベルトの中とは生えている草花が大きく異なっていました。その大半は、エノコログサや、ヨモギでした。
(9)
このポイントには、ヤマサナエやモンキチョウなど、昆虫たちが飛び回っていました。ここの植物は第八ポイントとさほど変わりませんが、それに加え、ツバキの実がなっていました。また、そこの溝付近にはたくさんの小さなカニたちが動き回っていました。
(10)
このポイントは、スタート地点である第一ポイントと存在している植物が似ており、セイタカアワダチソウなどがあります。しかし、ここには、濃いピンクが目立つ、キョウチクトウがありました。また、第一ポイントと大きく違うのは、横に川が流れていることで、アオサギが数羽います。グリーンベルトの中と違い、セミの声がうるさくないので、アオサギの休憩時場所ともなっていました。