応募期間

2024年6月1日 (土)~ 9月30日 (月)

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受賞作品一覧
佳作
第29回 高校生の部

相模大野 自然ふれあい散策マップ

杵渕真生子

東京都
東京農業大学第一高等学校
高校1年生

全体説明

今回歩いたところは、相模大野駅前を始めに古淵駅の近くにある木もれ日の森までのルートです。

 相模大野はガイドブックで散歩マップがかかれるほど自然が多くも開けた街で、特に木もれ日の森はよく推されています。私は地元だったので意識したことはありませんでしたが、よく観察してみると樹が多いこと、町が綺麗であることがよく分かります。特に気づいたことは、まず樹が大きいことです。管理の良い住宅街や外務省、私立女子大があるので草木の手入れはよくされていて、夏の日差しをさえぎる木々が数多くありました。

 また、木もれ日の森には動植物が多くいました。あちこちでくもの巣など虫類が見られ、森が暗かったので姿は見えませんでしたが、鳥の声はよく聞こえました。

 自分のよく知った街も、一度歩いて観察してみると多くの新しいことが知れました。

観察ポイントごとの説明

(1) 駅前

 駅前では鳩がよく見られました。鳩はたいてい何処の国でも見られますが、その分品種も数多くあります。駅前にいたのはドバトで、駅ビルのデザインの凸凹した隙間にいました。

 鳩は子供に追われている印象があるほど、警戒心の弱い鳥です。そんな鳥が何故こんなに世界中に広まり、生き抜くことができたのか。野鳥の中で、最も身近にいるのに何も知らない鳥、のような気がしました。

 

(2) 中央公園

 割と大きめの公園には四季の花、桜、松など様々な植物が生えています。また、夕方になるとコウモリもよく見られるようになり、暗闇の中で見ると茶色っぽく、大きめのガにも見えました。コウモリはどうやら近隣の家に住んでいるイエコウモリ、別名アブラコウモリらしく、たいてい単独か、二匹程度が一緒に飛んでいる姿が見られます。また、住宅街の広場でも見かけられました。

 

(3) 外務省

 外務省の敷地内は滅多に人が入れないので、雀などの鳥が跳ねている姿が見られます。その中の1本の高木に、カラスはすんでいる様です。隣は静か、又は公務員宿舎のゴミ捨て場があり、住み家としては確かに上等だと思いました。

 カラスは日本人に馴じみ深いものの、害鳥として扱われます。しかし逆に考えると、人間の生活によく対応した鳥なのでしょう。

 

(4) 往宅徴

 ここの住宅街、ロビーファイブは草木の手入れがよくされていて、桜、モクレン、アジサイ…等大抵花が見られるため、鳥がよくきます。特にヒヨドリは朝早くから鋭い声で“ピーヨイピーピーピー!”と鳴いています。ヒヨドリは全国に分布して、餌台にもよく来る鳥だそうですが、警戒心が非常に強いそうです。鳩と似たような生息ですが、まるで真逆な鳥である気もします。

 

(5) 女子大

 幼稚部から大学(短期大も含む)まである大きな敷地の一角には、人のあまり通らない茂みもあります。その中には色々な虫が生きて、同時に大きな動物もいたのでしょう。ハクビシンが見られました。パッと見は猫の様で、見ためはネコ科の狸の様です。ハクビシンは白鼻心と書き、名前通り額から鼻にかけて白い線があります。調べてみると、割と近くに住んでいるようでした。

 

(6) 女子大(幼稚部内)

 広い女子大の中の一角にある幼稚部では、背の高い樹木より草花の方が目立ちます。イチョウの木などもありますが、特に目をひいたのは、ヨウシュヤマゴボウでした。見ためはぶどうやブルーベリーの様なので、全体に毒を持つヨウシュヤマゴボウは危ない肝しましたが、建物の裏なので幼児は気づいていない様でした。大体どこへ行っても見かけるので、とても強い草らしいです。

 

(7) ハイヤー前

 タクシーがよく出入りするので危なくないのか気になる鳥がいました。小学校の通学路なので毎朝通ると大抵そこにいて、すぐに飛んで行くハクセキレイです。周辺には畑があるのでそちらのほうが良い気もしましたが、何故かよくハイヤーの前で見られました。群れや仲間を見ることがあまりなく、いても2羽程度。幼い頃から見ているとても不思議な鳥です。

 

(8) 病院前

 隣に林、広いあき地。と非常に良い立地に住むのは病人だけでなく、スズメも同じだった様です。最近姿が少なくなっていたような気がしていたものの、病院入口の前にある木にはこんもりと雀がいました。駐車場になっている地面にも大量に群を成していて、とても驚きました。

 今度再開発が終わったら、また駅のほうにも戻ってきて欲しいと思います。

 

(9) こもれ日の森1

こもれ日の森はよく手入れされた散歩道のある林です。隣には車通りの多い国道16号がありますが、それと感じさせない木の多さです。そんな林に、早朝入ろうとした途端にきこえたのは、コジュケイの声でした。音を低くしながら「ぴっぽぽい」と鳴く声は印象的で、すぐにネットで探し合てられました。

 コジュケイは外来ですが、特におとなしく在来種とも共存できる種の様です。

 

(10) こもれ日の森2

 林の中をいったりきたりして、草の名前を調べた後で最後に声だけきこえたのが、シジュウカラの鳴き声でした。ピーツィピーツィと聞こえ、名前を調べると共に生体も調べたところ、針葉樹林以外の茂みでならわりとどこでも住める鳥だそうです。人の用意した木箱を使ったり餌も食べたりするそうなので、スズメと少し似た鳥の様な気がしました。

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