応募期間

2024年6月1日 (土)~ 9月30日 (月)

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受賞作品一覧
優秀賞
第29回 高校生の部

いつもの道に知らないことが沢山あった!

大須賀万采

東京都
東京農業大学第一高等学校
高校1年生

全体説明

私が往んでいる東山は目黒区の北部に位置しています。家の周りには、緑豊かな公園がたくさん点在しています。今回、散歩をした公園は東山公園(街かど公園)、菅刈公園、西郷山公園、駒場野公園です。一番初めに散歩で観察した東山公園は公務員宿舎の団地を目黒区が買いとり、とり壊して一年前に完成した新しい公園です。保育園の頃はよく友達と遊ぶ場所でした。しかし今は、通学路や何かの用事でしか通らない道で、絵地図を制作するため公園に足を踏み入れて見ると、いつも気がつかずに通りすぎてしまう景色が全く違うものとして見る事ができました。新たな多くの発見をして驚きを持ち、散歩をしながら探検をして、暑いさなかにも秋の訪れを感じさせてくれる虫や植物達と出会うことが出来ました。

私のオススメの散歩道を紹介します

観察ポイントごとの説明

東山公園(街かど公園)

 東山公園は、一見閑散としている公園に見えますが、公園の中心には緑色の花をつけ二百八十センチの太い幹をもつ珍しい桜「御意黄」がそびえ立っていて、奥に進むとアオキやビワなど数種類の大きな木が生えています。東山公園は、原っぱだけのようですが探してみると昆虫達の隠れ家になっているので、虫好きの人にはオススメの公園です。

 

氷川橋

 親ガモが子ガモおくわえて水の中に沈めるという行動が見られました。最初はその行動に疑問を持ちしばらく見ていました。「いじめている訳はない。」など考えているうちに多分、子ガモを強制的に水に慣れさせて泳げるように促そうとしている行動じゃないかと思いました。とても厳しく見えましたが、親ガモの子ガモに対する気持ちが見ている宇チンだんだんと伝わってきました。

 

ミキモト装身具

 バラが何種類もキレイに咲いているのを見つけました。一つ一つに名前がつけられ色、花の形、香りが違っていてとても個性があらわれていました。私は、バラに興味を持ったので調べてみると観賞だけでなく、古代ローマ時代から香油や料理、薬草として愛され使われていました。バラには止血、浮腫み、下痢などの症状に対して使われている事が分かりました。

 

菅刈公園

 ここでは、三種類の蝉の鳴き声が聞こえました。鳴き声のする木の根元には、約二、三センチほどの幼虫が出てきた穴が複数あり、木の葉には蝉の脱け殻が幾つもくっついていました。木の地面には、蝉の死骸が転がっていました。私はセミの一生を一遍に感じる事になりました。蝉が短い命を死ぬ寸前まで思い切り鳴き、バタバタと飛ではちる行動を見て健気と感じると共に雄しいと感じました。

 

青葉台二丁目

 この場所でオリーブ、エンジュ、斑入りマサキを見つけました。日当たりの良い場所にオリーブは生えていました。実はまだなっていなかったのですが、幹の感触は思ったよりも、ツルツルとしていました。帰って調べる木目や複雑な年輪がありイタリアでは家具材として使われている事が分かりました。

 

西郷山公園

 この公園は、大地の斜面を利用して作られているため、岩や石などが多いので、おしろい花やヒメユズリハなどが広い範囲にわたって生えていました。池の近くにイチョウの木が生えていて、葉がほんの少し薄い黄色が混じった緑色に変化していた事と、まだまだ元気に太陽に向かって咲く向日葵を見て近づく秋と、ど真ん中の夏を同時に感じる不思議な想いがしました。

 

駒場野公園

 私は駒場野公園でモミジとコナラを見つけました。モミジの葉は翡翠色をしていて、まだまだ紅葉にはほど遠かったのですが、「きっとこんな夏から紅くなる為に準備をしているんだな。」と思いました。以前考えた事があったのですが余り上手く染まらなかった葉を見るとまるで人の勝ち、負け組のように感じました。植物の世界でも勝ち負けが存在し私達と同じだと思うと少し悲しかったです。

 ここでは、ヤマモモ、ウバメガシ、ツツジを見つけました。ヤマモモの実は綺麗な紅色をしていて直径一センチ位の大きさで少し木イチゴに似ていました。ヤマモモに興味を持ったので調べてみると鳥に食べられ種を運んでもらうために、目立つ色をしているのだと言う事が分かりました。改めて考えると植物や虫の形などが、全て意味があるという事を実感しました。

 

駒場四丁目付近

 この場所を通っている時に蜩の鳴き声が聞こえました。蜩の鳴き声はこの場所でしか聞くことはありませんでした。疑問に思い調べてみると、涼しい場所で、曇って少し薄暗くなった時にしか鳴かないという事が分かりました。丁度蜩の鳴き声が聞こえたときに空を見ると、すっかり日が落ち夕暮れになってしまいました。蜩の声はいつ聞いても美しく聞こえるけど、何故か切ない気持ちになります。

 Goalに向かい歩いていると、一匹の昼寝をしている猫に会いました。猫は逃げる事もなく人に慣れている様子でした。私が見ていると、どこからかもう一匹の猫が現れました。食べ物をもらえると思ったらしく愛らしい目でじっと見ながら、訴えかけるように鳴いていました。しかし食べ物が貰えない事が分かると先に昼寝をしていた寝の側にゴロンと横になりました。それを見て私は、動物は人の感情や行動を読むのが上手いと思いました。

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