応募期間

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受賞作品一覧
佳作
第25回 高校生の部

ワクワク探検隊~自然界に潜むお宝をGetせよ!!~

森本紗瑛

兵庫県
兵庫県立大学附属高等学校
高校1年生

全体説明

このコースは兵庫県多可郡多可町加美区西山、市原、大袋に沿って位置している。私が小学生の時は毎日のように歩いていた場所だ。まさに私の幼き青春時代を象徴している場所である。杉原川は美しく、全国でも有名な杉原紙を作る1番の材料となっている。美しいこの川では、夏休になると小・中学生の元気な声が響いている。私もよく自然に抱かれて遊んだものだ。幼少の頃は何気なく、全く気にもとめなかった自然だが、こうして見ると絶滅寸前であったり、珍しいものであったりと驚かされる。改めて自分の地元が、いかに田舎でいい所かを思い知らされる。ここには何もない。しかし、人の温かさと自然の温かさがある。その証拠にオオサンショウウオや梅花藻がまだ生息しているのだろう。この自然を守らなければならないと心から思う。

観察ポイントごとの説明

(1)川の秘密の隠れ家

 ここは絶滅危惧種がまだ生息している。オオサンショウウオがここで見つかったこともある。貴重な自然である。私たちの住んでいる加美区の水は本当に綺麗だ。生き物の隠れ家になっているが、また子供たちの遊び場にもなっている。夏には子供たちの楽しそうな声がこだましている。特別記念物のオオサンショウウオが住むような、昔から続く美しい川を守れていることを誇りに思う。

 

(2)和紙の原料、ミツマタの宝庫

 杉原紙を作る大切な原料ミツマタがとれる場所である。小学生のころに手作りの和紙をつくった。そのときにミツマタを刈り取りに行ったりした。杉原紙は手漉きの和紙であり、楮を100%使い漂白剤などは一切使わず、自然の白さ、強さ、美しさをもっている紙である。それを作るのに重大な役目をもっているのが、ここでとれるミツマタだ。

 

(3)キラキラ川の宝石

 ここには魚が沢山いる。魚が泳いでいる姿と太陽が反射して、常に川のなかには宝石があるように輝いている。ここにも、絶滅の危機にさしかかっている魚がいる。例えば、オヤニラミだ。これもまた美しい川にしか住まないという。この杉原川にはまだまだ沢山の、私たちが知らないキラキラした宝石が眠っているのであろう。

 

(4)どろんこ田植え

 この場所は加美区西山部落の西の丘陵に位置し、昔ながらの石垣(自然石)で積み上げた段々畑である。秋には泥だらけになってよく田植えを手伝ったものだ。ここの子供はどろんこ田植えをしながら農業の楽しさを覚えていく。その季節が終わると野菜を作ったりと、一年中楽しめる。

 

(5)山の危険な隠れ家

 少し危険な生物だっている。ハブや蛇は噛まれたら大変危険である。特によくいたのが、アオダイショウだ。田舎の子だって蛇には弱い。蛇をみたら一目散に逃げ出していた。蛇はいきなり悪さをしてこないのだが、大人たちのおどされて怖いという印象がついたのかもしれない。ここは危険な生物の隠れ家である。

 

(6)和紙の原料、楮の宝庫

 杉原和紙を作る大切な原料、楮がとれる場所である。多可町加美区では一家一株運動が決められていて、栽培の時期になると、加美区鳥羽になる杉原紙研究所に刈り取りもって行く。そのおかげで紙が出来るので、紙作りに地域で貢献していることになる。私の母校、杉原谷小学校では毎年5、6年が自分たちで紙を1から作る。

 

(7)キラキラ山の宝石

 沢山の生物が生息しているが、ここにいる一番美しいものは、モリアオガエルである。カエルが美しい!?と思うかもしれないが、モリアオガエルは綺麗な青緑で背中が輝いている。もっとも昔はどこでも見ることができた。しかし今は数が減ってしまい、見れなくなってしまった。小学生のとき学校で飼っていたのだが、宝石のようだと蛙嫌いも、モリアオガエルだけは可愛がっていた。

 

(8)自然の遊び場

 よく魚をとって遊んだものだ。服のまま川にはいって、飛び込んだり、ウォータースライダーをしたり、帰って母に注意されることもしばしば。夏は毎日のように行っていた。なかでも一番捕った魚はイッサンコ(カワヨシノボリ)である。みんなで競って捕ったことが懐かしい。

 

(9)ゆらゆら植物の宝石

 梅花藻を知っているだろうか?梅花藻は水温17度以下の美しい川でしか育たないが、ここでは豊かに育っている。沢山の水生昆虫が集まってきて、またそれを食べる魚がふえる。いわば梅花藻は川の環境大臣である。春には白い花を咲かせ、水の中から花が出ている姿は幼い心にも、感動を与えてくれた。

 

(10)ピカピカ夜の宝石

 初夏にみられる蛍だが、ここでは沢山見ることが出来る。夜に親子でよく見に行ったものだ。ここで見られるのはほとんどゲンジボタル。お尻から発するあの光を見たときに何故か安心したことを覚えている。お父さんお母さんと見に行けることが本当に幸せだった。蛍を見ると純粋だった時代を思い出さしてくれる。

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