僕の田舎はたたらの里
木山翔太
兵庫県
兵庫県立大学附属高等学校
高校1年生
全体説明
このコースは僕の祖父と祖母が暮らす兵庫県と岡山県と鳥取県の県境の村、つまり僕の田舎です。
この辺りはかつて室町時代から文献にある「千種鋼」の山地として栄えた山村です。
『たたら』とは映画ジブリ作品で有名な『もののけ姫』にも登場した主に砂鉄を原料にした鉄鋼の製錬所のことです。
この西河内(にしごうちと読みます)一帯にはこのたたら跡が点在し、備前系名刀匠に珍重され銘刀になったりし、明治中期までこのたたら製鉄が稼働していたとのことです。
今でこそ千種高原スキー場が30年程前に開業してからこのあたりの道路も舗装され車での通行も可能になりましたが以前は主な交通手段は徒歩でした。
そのなごりは天児屋奥から地図には県道として記載されている道は車など通れるような道ではなくかつて徒歩で山越えをしたことがうかがえるまさに獣道が今でも残っています。
コースとしては谷あいの道路を川の両側に集落がよりそい少し外れると大自然真っ只中に足を踏み込んだ状態になります。
高山系の植物の他、鹿やきつね、うさぎに狸、時折ツキノワグマに出くわすかもしれません。まさに天然サファリパークの様な里です。
観察ポイントごとの説明
(1)ラドンの泉
名前の通りラドンが含有された地下数百メートルから湧き出る水の給水所
京阪神からも車で汲みに来る人がいる。
以前はかけ流しであったが今は整備され湧水量も多い。
(2)モリアオガエル棲息地
森林に棲み、樹上生活を送る。産卵も樹上でおこなう唯一種のカエルである。
池水面に張り出した木の枝や水辺の草むらなどに、黄白色の泡状の卵塊を産む。
孵化した幼生はそこから水面へと落ちて行く。
(3)三室の滝(跳ね滝)
みむろの滝、日本名水百選の千種川の源流に位置する
幅12m落差15mと高くはないが、岩肌を三筋に分かれて流れ落ち、一度落下した水が2m以上跳ね上がるという非常に珍しい滝。
(4)鍋が森神社
昔から雨乞いの神様として奉られている
名前の由来は付近に長い年月の間に岩が侵食され鍋状に丸くくり貫かれた窪みが点在する。
その鍋に石などを放り込むと雨が降ると大人の人に怒られた。
自然石を立てた神社の祠の石垣に白蛇が住んでいる。
(5)天児屋たたら遺跡
たたら製鉄によってつくられる鉄の原料は砂鉄である。
砂鉄は、花崗岩類(花崗岩などの酸性深成岩類)が風化してできた真砂を掻き取って、それを水に流し、水底に沈ませて集めた。その砂鉄は、もとは岩石中に含まれていた磁鉄鉱である。花崗岩は、主要造岩鉱物として石英・斜長石・カリ長石・黒雲母・角閃石からできているが、これに少量の磁鉄鉱・チタン鉄鉱などが含まれている。
たたらの遺跡は、石垣によって整然といくつにも区画されてた。
「勘定場跡」、「高殿跡」、「山内小屋跡」などを示す標柱が立つ。
この辺りに一蹴りで数百匹のクワガタムシが落ちてくるネコヤナギの木がある。
(6)平成の大馬鹿門
1996(平成8)年3月、京都佛教大学が、彫刻家の空充秋氏に門柱の制作を依頼し、空氏は、出来上がった石門に「平成之大馬鹿門」という銘を彫った。大学側は、
「馬鹿という言葉は大学には不適切」として、この文字を削ることを要請した。
しかし、空氏は「作品を削れというのは、自殺しろというのと同じ」と、真っ向から対立。
結局、空氏はこの2柱の石門を持ち帰った、というものである。
この騒動が、当時、メディアに大きく報道され、世間は賛否両論の声でにぎわった。
その後、話題の平成之大馬鹿門を引き取りたい、という自治体や企業が数多く名乗りを上げ、最終的に、兵庫県の千種町(元宍粟市)が引き取ることになった。
同町は2基の石柱を、ちくさ高原にあるリゾート施設に通ずる道路への門を見立てて、両側の山に設置した。
出典「オーマイニュース」より
(7)未確認生物「つちのこ」
千種町の入り口の道の駅につちのこを象った看板があり
町を象徴するキャラクターの様になっている。
聞いたところによると、町おこしの一環ではあるだろうが
その昔全国各地でつちのこブームの様な事がおこり
あちこちで目撃例が多発した。(いずれもおそらく見間違い)
現在平成の大馬鹿門が設置されている空山付近で
村人がするめいかを草と共に焼きツチノコをおびき出そうとした事もあった。
(するめを焼く匂いがツチノコの好物らしい。誰が言い出したのか…)
千種町はツチノコを生け捕りにしたら2億円、死体なら1億円の県境金を出すとした。
うその様な本当の話
(8)後山(板馬見山)地元では寺谷山と呼ぶ(登山道の入り口の谷にお寺があるからか?)
この山は兵庫県内では氷ノ山、三室山に次いで第3位の高峰。
大峰山と並ぶ修験道の行場として今も『女人禁制』を守り(?)
毎年秋には、本坊道仙寺で大護摩法要が開かれる。
頂上からは瀬戸内海を見る事が出来るらしい。
(9)ハッチョウトンボ
ハッチョウトンボは、湿地に生息する体長2㎝ほどの世界最小のトンボです
オスは、赤く、メスは紺と白の縞模様をしていて。
名古屋の八丁畷で見つかったことから、「ハッチョウトンボ」と言うそうです。
(10)ウスバキトンボ(未確認)
このとんぼ田んぼの上をびっくりする程の大集団でホバリングしています。
秋の夕日に照らされてキラキラと羽が輝いていて壮観です。
模様は寅の様な模様で羽が大きく感じます。
長い時間(おそらく日が暮れるまで)延々と飛んでいます。
もしこのトンボがウスバキトンボなら渡り鳥の様に渡りをするらしいので
長時間飛行も納得です。
(11)岩魚・山女(清流魚)
陸封型鮭・鱒
海に下るとサクラマスになるとも聞く。
このあたりの川の水は夏でも18℃以下で天然の岩魚ば棲息する。
あまりに水温が低いせいか同じ清流魚でも鮎は生息していない。
他にはぜの様な魚やオオサンショウウオも生息している。