山菜の小道
佐藤由梨
山形県
山形県立米沢工業高等学校
高校2年生
全体説明
ここは山形県、米沢市梓山の入口に位置する所です。国道沿いから、5分ほど入った里山で子供の頃から母とよく山菜採りに行くコースです。民家からは少し離れていますが、急な山道でもなく散歩にはとても良い所です。春の朝は、鳥の鳴き声や新緑の美しさを堪能できます。又、いろんな生物と遭遇したり、季節によって虫などを採集したりと、楽しむことが出きます。中間地点に天王川が流れ、雪どけ水のすがすがしい水流等を見ることも出き、撮影スポットにも最適です。山林の中を歩いて行くと、澄んだ空気がとてもおいしく感じれるので時間を忘れそうになります。又、採って来た山菜も、帰ってからの楽しみです。種類も豊富で、(ふきのとう、わらび、ぜんまい、たらの芽、こしあぶらなど)春初物を食することで、元気になれます。
観察ポイントごとの説明
(1)
ここは、知能障害を持つ人達が入所している栄光園の人が、花や野菜などを育てているハウスです。年に何回か市民の人への販売もしています。回りには畑も多く、青虫などをよく見かけ、モンシロチョウやシジミチョウ、アゲハなどが生息しています。季節によって、色とりどりの虫を楽しむことが出来ます。
(2)
この辺りは、民家二軒と特別養護老人ホーム「万世園」があります。前述の1のポイントからこのあたりまでを「福祉の里」と呼んでいるようです。とても広い敷地で、その側に流れている「天王川」の対岸の所では猿の群れを見かけることがあります。一度数頭の猿の群れに出会ったことがありましたが、雰囲気に圧倒され目を合わせずその場から逃げたこともありました。
(3)
杉林が深い所です。高い林で、夏にはセミの鳴き声が聞こえます。「たらの芽」が出ている所で、たらの芽から出ているトゲが大きく素手で採ることは出来ません。ゴム手袋が軍手をつけて採ります。また、ぜんまいも取ることができます。突然、鹿が走り去っていくのを見てびっくりしたこともありました。
(4)
雑木林になっている所です。とても長く太いわらびが採れる場所です。一本立ちといいますが、ぬるめきがあっておひたしには最高です。こしあぶらも採れます。こしあぶらは、わらびより早く新芽がでて、天ぷらにするととてもおいしいです。
(5)
道なりに歩いて行くと、道端にふきのとうが出ています。一番早い山菜であり、雪どけ頃に顔を出し始めます。ふきのとうは、内側にある花芽も一緒に食べることができますが、花芽を取って天ぷらにするとにがみが少なくおいしいです。春一番の香りが楽しめます。
(6)
笊籬橋と書かれた小さな橋があります。川の流れるのがよく見え、秋頃になると紅葉がとてもきれいなので、とても心が落ち着く場所です。
(7)
池のある所です。夏は雑草が生えているので行きづらいですが、ゲンゴロウ、アメンボ、フナなどが生息しています。水の流れは川へと続いていて、少し先に小さな滝を作っています。
(8)
「そんぴん村」と呼ばれるキャンプ場があり、つり堀もあるようです。銀ヤンマ、オニヤンマ、秋あかね等のトンボが見つけやすく、他にも多くの昆虫が周りに生息しているので、採集などは最適な場所です。
(9)
この辺りも杉林が続き山菜が取れますが、湿気が多いためがシマヘビやトカゲなどの爬虫類に出会いやすい場所です。ですが、道なりにささの葉がはえていてよく取れる場所でもあります。
(10)
ワラビが一番多く採れる場所です。焼き山にしている所なので、とても採りやすい他、やわらかくおいしいワラビが採れます。煮物にするとおいしい山ぶきも採ることが出来ます。又、多くの鳥が生息していて、のすりやくろつぐみなどを見かけることがあります。一度、ウグイスの声を耳にしたことがありました。その独特な鳴き声を聞いて感動した思い出は一生忘れません。