やんばるぬちぐわーマップ
もとぶ元気村こどもエコクラブ(小学4年生13名)
沖縄県
もとぶ元気村こどもエコクラブ
小学校4年生
全体説明
沖縄本島北部、やんばるの森は多くの固有種が生きる豊かな自然の宝庫です。観察路を歩くと、川や森、海辺までつながる命の流れを体感することができます。この場所に立つと動植物たちが自分たちの声を私たちに届けてくれる瞬間に出会います。その声を聞くと生きものが直面している現状や、人間が守るべき役割を学ぶことができます。近年では土地開発や外来種の影響で、やんばる固有の命が脅かされています。観察路を歩きながら、未来に受け継ぐために何ができるかを考えていくことも大切です。このガイドルートは「山」「川」「海」の三つに分かれています。それぞれの場には、その場所でしか見ることができない動植物や、生態系のつながりを感じられる不思議がたくさんあります。私たちは観察を通して気づきを共有し、やんばるの命の循環を未来に伝えていきたいと思います。
観察ポイントごとの説明
<1アカショウビンの声>
沢沿いを観察していると『キョロロロロ』と美しい声が響きます。夏になると東南アジアやフィリピン、ボルネオなどの島々から日本へ渡ってくる鳥です。木に止まって休んでいると、燃えるような鮮やかな赤褐色が目に入るので見つけやすいです。ちゅら(美しい)声が聞えたら、アカショウビンの姿を探してみましょう。
<2雨上がりのじめっとした道で>
やんばるの雨上がりの遊歩道には、アフリカマイマイが暮らしています。アフリカマイマイは外来種のため植物や在来種への影響が心配されています。清らかな沢にはカーナーことハナサキガエルが住んでいます。鼻先が尖った姿が名前の由来で、夜になると『ケロケロ』と鳴き声が響きます。またハナサキガエルはやんばるの固有種です。外来種と固有種、森の生き物の違いを感じながら観察してみましょう。
<3水面をかけるハンター>
川辺を観察しているとカワセミがいます。沖縄ではリュウキュウカワセミとして知られ、澄んだ水のある場所に住みます。体は小さいですが、羽はエメラルドブルーに光り、オレンジ色のお腹とのコントラストがとても美しいです。水面にじっと止まり、魚を見つけると一気にダイブします。その姿はまさにハンター。美しさとたくましさを兼ね備えた自然界の小さな狩人です。
<4コワモンゴキブリの落ち葉広場>
森の脇道で、落ち葉をめくるとコワモンゴキブリが隠れていることがあります。名前はちょっと怖そうだけど、人を噛んだりしないおとなしい虫です。家の中の害虫とはちがい、このやんばるの森では落ち葉を分解する大切な生き物。静かに覗いて観察していると模様がきれいで本当にゴキブリの仲間なのか?と思います。
<5ナナホシとクモーの森>
森や林の落ち葉や草むらにはナナホシキンカメムシがいます。七つの星のような模様が特徴で、葉っぱのエキスを吸って暮らしています。オオジョロウグモは枝や葉の間に大きな巣をつくり、虫を待ちかまえています。沖縄の方言でクモはクモーと呼びます。どちらも森の小さな生き物として、自然のバランスを整える存在です。
<6ハイビスカスの道>
道のわきに咲く大きな赤い花、それは沖縄を代表する花です。沖縄の方言ではアカバナーと呼ばれています。太陽の光をたっぷり浴びると、朝にぱっと美しく花びらを開きます。沖縄では観賞用だけではなく、古くから薬やお茶として利用されたり、花を髪に飾ったりもします。このハイビスカスは、私たちの暮らしを鮮やかな彩りに包んでくります。
<7アダンいっぱいの道>
海辺に生えるアダン。アダンの実は初めて見る人はパイナップルと見間違えることが多いと思います。このアダンは根っこがタコの足に見えることから、沖縄ではタコの木とも呼ばれることが多いです。昔はアダンの葉はカゴや屋根にも使用されることがあったと言われています。海からの強い潮風に耐え、沖縄の島を守ってくれる守り神のような存在です。
<8山川垣内権現洞穴遺跡>
山川垣内権現洞穴遺跡は、本部町の海の近くにあるほら穴です。今から千年くらい前の人たちがここで暮らしたり、お墓にしたりしていたと考えられています。穴の中からは土のうつわやシャコ貝の錘、人の骨などが見つかりました。「垣内権現」と呼ばれ、神様がいる大切な場所として守られてきました。現在は沖縄県の文化財で、昔の暮らしや自然を感じられる貴重な場所です。
<9トントンミーの干潟>
干潟に行くと、ぴょんぴょん跳ねるトントンミーがたくさんいます。トントンミーはミナミトビハゼのことを表します。魚でありながら陸を歩くユニークな存在。目を動かして周囲を観察する姿はとても愛らしいものです。干潟が失われるとトントンミー達は生きていけません。守るべき自然の象徴です。
<10垣の内ビーチのイユんちゅ>
垣の内ビーチの浅瀬には、カラフルなイユんちゅ(魚たち)がいっぱい。砂浜や岩場にはシカクマナコがひっそりとすみ、潮が引いたタイドプールではスナダコが隠れんぼしています。色とりどりのチョウチョウウオが群れで泳ぎ、グルクンなども観察できます。砂浜を見ると青いハサミをふりあげるルリマダラシオマネキが『いらっしゃい』と手を振ってくれるかのように。岩のすき間やサンゴの間をのぞくと、小さな生き物たちの暮らしぶりが見えてきます。海がまるで生きた水族館のようです。海に入らなくても足元や水辺を観察するだけで、たくさんの発見があります。歩いている時だけではなく、泳いでいる時も出会いがいっぱいです。