応募期間

今年の募集は2025年6月1日 (日)から開始します。

受賞作品一覧
環境大臣賞
第42回 小学生の部

春のヌップク妖精マップ

久保咲楽

北海道
帯広市立大正小学校
小学校6年生

全体説明

北海道の南東部に位置する帯広市。その中心部から車で三十分程南下した大正地区に、ヌップクの森はあります。

ヌップクの森の中心には、小さな清流ヌップク川が流れ、エゾリスをはじめてとする小動物や鳥たちなど様々な種類の生き物が生息しています。

私はヌップクの森の近くに住んでいます。母や兄と一緒に小さな頃からよくヌップクの森に遊びに行っていました。

私が特に好きなのが、スプリング・エフェメラル(春の妖精たち)と呼ばれる花々が咲く雪解け間もない季節の風景です。中でも、オオバナノエンレンソウやニリンソウの真っ白な花が雪のように森を埋めつくす光景は、小鳥達のさえずりも相まって息をのむような美しさです。

春のヌップクの散策路と、隣接する大正公園で出会える春の妖精たちの様子をまとめました。

観察ポイントごとの説明

<1森の散策路>

ヌップクの森の入り口からサケマスふ化場跡地へと向かう森の散策路は、様々な種類のスプリング・エフェメラル(春の妖精たち)に出会える道です。

スプリング・エフェメラルとは、早春に花を咲かせ、夏には枯れ、養分を蓄えながら次の春まで土の中です過ごす花たちのことです。

ヌップクの森では、土が見えはじめる三月末から木々の葉で明るい緑におおわれる五月中旬ぐらいまでの間に儚げな花たちが代わる代わる咲きます。誰にも教わっていないのに花たちが順番を守り、お互いに邪魔をせずに開花していくのが神秘的です。

この季節は、繁殖期を迎える鳥たちも多く、散策路を歩いていると美しいさえずりが何種類も聞こえてきます。毎日歩いていると、時間によってさえずる鳥の種類が違うことに気がつきました。私は、午前六時台によくさえずっているキビタキの歌が好きです。

<2川沿いの小径>

川沿いの小径は、ヌップクの森の中で最も雪解けが早い場所です。雪が解けると最初に花を咲かせるのがフクジュソウです。この花は春の訪れを知らせるのにふさわしく、太陽の光を集めたような暖かな黄色をしています。

夜になるとエゾアカガエルの繁殖期特有の声が一斉に聞こえてきます。キャラララ…という美しい声は、まるで小鳥のさえずりのようでいつまでも聞いていたくなります。

<3ヌップク川左岸>

ヌップク川左岸に面した大正公園はパークゴルフ場を併設する緑豊かな公園です。公園内にはクルミやドングリ、マツの木があり、五月になるとエゾリスの可愛い子ども達がおぼつかない足取りでかけ回る姿が見られます。

また、公園の木々の間をカラ類を中心とする小鳥たちが飛び交う姿も観察できます。小さな体で「焼酎一杯グィー」とさえずるセンダイムシクイの姿は必見です。

<4ヌップク川右岸>

ヌップク川右岸の春の主役はクリンソウです。クリンソウは五月中旬に開花するサクラソウの仲間で、淡い色の花が多い春の森で一際目を引く濃いピンク色の華やかな花です。

この区間は川幅が比較的広く、流れも緩やかなのでコガモやマガモ等のカモ類が気持ち良さそうに泳いでいる姿を見ることができます。私に気がついて逃げていったカモが高い木の枝にとまったので驚きました。

<5鮭遊橋>

鮭遊橋からは、ヌップク川を見下ろすことができます。ヌップク川は透明度が高く夏にはバイカモの白く可憐な花を観察できます。今年は川の水量が多い為、バイカモも広く生いしげっており、夏の開花時期が楽しみです。

また、橋の上は大木の枝に近い為小鳥達をより近くで観察できます。特に小型のキツツキ・コゲラはあまり人を恐れないようで、体の模様やコミカルな動きまで観察できます。

<6大正公園南側>

住宅街に隣接する大正公園の道では、四月下旬になるとアズマイチゲが可愛らしい花を咲かせます。俯き加減に花を開く姿が妖精のようで、私の好きな花の一つです。

ここでは、スズメを観察することもできます。アオジやシジュウカラは森と住宅街の両方で見かけますが、スズメを森の中で見ることはありません。「スズメは人間の近くに住む鳥」というは本当だな、と思いました

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