駒込・すがも生き物たんけんマップ
大塚史翔
東京都
豊島区立駒込小学校
小学校1年生
全体説明
ぼくは、保育園のころから、お父さんと一緒に生き物さがしをしている。見つけて、写真をとって、図かんで調べる。見つけた生き物は、お父さんと月ごとにまとめて生き物図かんにしている。図かんは、2020年4月から始まっているから、もう4年目だ。1頁に2種類ずつ、それぞれ2、3枚写真を入れて、生き物の名前、見つけた日と場所を書いている。前に作った図かんを見ると、オタマジャクシが少なかった年とか、アオドウガネが大量発生だった年とか、どうしてかわからないけど、いろいろちがっていることに気がつく。図かんがあると、次はいつその場所をチェックしたらいいかわかってすごく便利だ。ぼくの住んでいる町は、すぐそばに大きな山も川もないけれど、それでも生き物はたくさんいる。季節もだけど、年によっても生き物の種類や数は変わる。だから、ぼくはまた明日、どんな生き物に会えるかなってわくわくする。
観察ポイントごとの説明
<1 プレートうらのおうち>
駒込図書館へ行く時は、近くの駒込公園にも立ちよる。公園へ行くと、ぼくはまず木の名前が書いてあるプレートのうらをチェックする。たいてい、そこには何かかくれているんだ。プレートのうらをのぞくときは、ちょっとドキドキする。ムカデやヤスデなどがいるときもあるけれど、ここのプレートには、いつもヤモリが休んでいることが多い。ぼくがプレートを動かすと、びっくりしてにげていく。ねむっていたのに起こしちゃってごめんね。8月の夜7時ごろ、お母さんとプレートのうらを見に行ったら、いつも何びきか見つかるヤモリはどのプレートからもいなくなっていた。暑いお昼間はすずしいプレートのうらでねむっているけれど、夜になるとヤモリたちは動き出す。ヤモリたちは夜のかりに出かけたんだとぼくは思った。
<2 外来種の池>
六義園は大きな庭園で、江戸時代は大名の家だったらしい。古い石灯ろうの下にアリジゴクのすがいくつかある。大きくなったらウスバカゲロウになるけれど、ぼくは六義園ではまだ見つけたことがない。まん中の池には、外来種のアカミミガメ、ブルーギル、アメリカナマズ、バスなどが住んでいる。どうしてここにいるんだろう。だれかがここに放してしまったんだ。生き物は悪くない。
<3 かわいいナナフシの子>
6月、さくらの葉に小さなナナフシの子がいるのを見つけた。小枝みたいで、ゆらゆら動くとかわいい。本当はナナフシモドキっていうんだって。キマワリという黒い虫がうろうろしはじめると、もう夏だ。クヌギからじゅえきが出ると、ヨツボシケシキスイやカナブンが集まってくる。オオスズメバチはこわいけど、コクワガタやノコギリクワガタがいるかもしれないから要チェックだ。
<4 ツバメの子そだて>
この会社の車庫の天井には、ツバメのすが4つある。春になると、ツバメがとんでくるのをぼくは毎年楽しみにしている。気がつくと、たまごを生んでいて、ツバメの子が4、5ひき元気にすから顔を出して親ツバメを待っている。親ツバメは、いつも六義園の方へえさを取りにいっては子ツバメたちにあげている。夏が来るころ、子ツバメたちは巣立って、親ツバメもいなくなる。また来年だね。
<5 かわずがっせん>
みんなの庭の池には、2月の終わりになるとアズマヒキガエルが5~7ひきぐらい集まってくる。クワックワッと鳴いて、かわず合戦が始まる。オスがメスを取り合って、声で戦っているんだ。しばらくすると、池の中がカエルのたまごでいっぱいになる。たまごから小さなオタマジャクシがたくさん生まれるけど、いつの間にかいなくなってしまう。何びきカエルになれたのかとても心配だ。
<6 かっこいいぞオオツノカメムシ>
ぼくは、駒込から染井れい園にむかってよく歩く。春になるとカメムシが出てくる。よく見るのが、チャバネアオカメムシ、クサギカメムシ、エサキモンキツノカメムシだ。オオツノカメムシは、通りの大きなマンションの前で一回だけ見たけれど、大きな角が二本あって、かっこよかった。でも、さわるとくさいから見るだけにした。アカスジキンカメムシがすきだけど、このあたりにはいない。
<7 夏の友だち>
夏が近づくと、緑色の宝石みたいにきれいなアオドウガネ、じゃがいもみたいな茶色いコフキコガネ、黒くてかっこいいユミアシゴミムシダマシが出てくる。夏になると、モモスズメ、セスジスズメ、コスズメ、ベニスズメなどの大きなガがたて物のかべにとまっていたりして、びっくりする。モンクロシャチホコは、白に黒のもようが入っているガで、パンダみたいでおもしろくてかわいい。
<8 クビキリギスのゆくえ>
秋になると、アオマツムシがチリリリリと元気に鳴き始める。サクラの木の上にいることが多いから、大きな声で鳴いているけれどなかなか見つからない。ぼくは、たまたま近くのたて物のかべにとまっているアオマツムシを見つけた。最近、クビキリギスをあまり見かけなくなった。そのかわり、サトクダマキモドキをよく見かけるようになった。どうしてだろう。クビキリギスはどこへ行った?
<9 冬のびっくりニュース>
冬になると、染井通りも静かになる。でも、去年は大みそかにびっくりすることがあった。たて物のかべにとまっているアケビコノハというガを見つけた、羽根をとじていると、かれ葉にそっくりだけど、少し羽根を広げると下の羽根はきれいなやまぶき色で、まん中に黒い目のようなもようがある。アカエグリバというガもかれ葉みたいだけど、ぼくは見つけちゃうよ。
<10 がんばったね、よう虫くん>
蔵のある公園のサクラの木で、去年はじめてセミの羽化を見た。夕方、まだ明るいのに、よう虫が歩いているのを見つけた。1時間ぐらいで羽化が始まった。ミンミンゼミだった。夜、何回か見に行って応えんした。朝、また見に行くとうまく羽が開かなかったのか、羽化のと中で死んでしまっていて、そこへアリが集まっていた。すごくくやしかった。セミになるのは、とてもむずかしいことなんだ。
<11 プール生まれのトンボ>
入学してから、いろんな虫を見つけた。クロアゲハ、ツマグロヒョウモン、キアゲハ、アキアカネ、シオカラトンボとかたくさんいた。アキアカネやシオカラトンボは、たぶんプールで生まれたんだと思う。3年生になると、プールのヤゴ救出体験ができるってきいたから、とても楽しみだ。学校には小さな田んぼや畑もあるけれど、まだ見に行っていないから、今度行ってみようと思う。
<12 春のファッションショー>
染井れい園の菜の花がさくと、ナガメという黒と赤のカメムシがやってくる。5月になると、ルリカミキリという小さなカミキリムシも出てくる。青とオレンジがキラキラしてきれいだから、見つけるとうれしい。染井れい園以外では見たことがない。一番びっくりしたのは、ビロードハマキというガだ。黒に白の水玉で、赤や青もあってとてもカラフルだ。こんな服があったら、みんなびっくりだ。
<13 ぼくの虫さがし>
6月になると、染井れい園ではトウキョウヒメハンミョウが出てくる。とても小さなハンミョウで1cmもない大きさだから、すばしっこくて、つかまえるのが大変だ。夏になると、マメコガネ、アオドウガネ、ショウリョウバッタがたくさん見つかる。みんな目立つからかんたんにつかまえらえられる。夕方になるとアブラコウモリがとんでくる。ものすごいスピードなのに、ぶつからないからすごい。
<14 ツミのお気にいり>
秋に、ツミというタカの仲間の鳥が染井れい園にやってきたことがある。いつも高い木のてっぺんにとまっていて、かっこよかった。保育園の帰りに、お父さんとよく見に行った。くちばしで体の羽根をお手入れしたり、すがもの方をじっと見ていることが多い。れい園にはカラスがたくさんいるけれど、カラスがツミの木にとまろうとしたら、ツミにおいはらわれていた。なわばりなんだなって思った。
<15 冬に会える鳥たち>
冬は虫がいなくなるけど、染井れい園はにぎやかだ。ヒヨドリ、シジョウカラ、ムクドリ、メジロ、オナガは、だいたいつもいる。ツグミとジョウビタキは、冬になるとやってきて、ほかの鳥たちとれい園でくらす。オナガやムクドリは、むれで見かける。オナガは、白と水色のきれいな羽根だけど、ギーギー鳴くから少しうるさい。秋冬は、葉っぱがおちるから、鳥が見つけやすくてうれしい。