応募期間

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受賞作品一覧
優秀賞
第37回 小学生の部

都会の虫探しが楽しくなる昆虫ツアーMAP

加藤 篤宏

東京都
世田谷区立城山小学校
小学校4年生

全体説明

ぼくのまわりでは虫が苦手、きょう味がない友達がたくさんいます。なぜかと聞いてみると探しても虫がみつからない、こわい、気持ちが悪いという意見が多いです。ぼくは虫が大好きなので気持ちが悪いと言われると悲しくなります。
でももったいないと思います。たとえばチョウは午前中に多く活動している、クワガタは木をけって落とす、など生態を知ればつかまえやすいし、つかまえてよく見ると虫はやさしい目をしています。軍手をすればいたくないし「ショウリョウバッタモドキ」など面白い名前の虫もいます。毎年日本でも新種の虫が見つかっているし食料問題ではこん虫食も注目されています。
だからぼくは、虫や自然にきょう味をもつ人がふえるといいなと思ってこの観察路をつくりました。場所は近所の公園です。都会だからめずらしい虫はいないけれどこんなに楽しめることを知ってほしいです。

観察ポイントごとの説明

1.チョウチョウとのおにごっこ
公園に入るとすぐ目にとびこんでくるのはリボンのようにヒラヒラおどるちょうちょ達です。子ども達が追いかけるのをヒラリとかわし、おにごっこを楽しんでいるようです。
チョウは決まった花のみつしかすいません。樹液に群がる虫達とちがって平和です。だからチョウを見るとのどかな気持ちになるのかもしれません。
カタバミにとまるシジミチョウがつかまえやすいです。ぼくはこのカタバミで十円玉をピカピカにみがくことも好きです。

2.カマキリの一生
かつていたカマキリが卵をうみ、家でふ化しました。卵から白くて小さなカマキリがどんどん出てきた時、ぼくはカマキリは生まれた時から「カマキリ」なんだと感動しました。
でも生まれたてのカマキリはアリのえさになるほど弱く、だんだん強くなっていくことを知りました。しかも成虫になってもオスは交尾の前にメスに食い殺されることもあります。
カマキリはかこくな人生で、ぼくはウェットスーツのようなカマキリのだっ皮後のからを見ると、がんばれと心の中で応えんしたくなります。

3.コオロギの音色
コオロギはつかまえるのがむずかしいです。しげみのおくはあみがとどかないし、一歩足を踏み入れるとピタッと鳴き止みます。つかまえても名前や形がにていて見分けがつきにくいです。昔の人はコオロギをキリギリスとよんでいたそうです。
そんなコオロギはこん虫食としても注目されています。ぼくが大人になるころはスーパーにコオロギ売り場があるかもしれません。でも将来の食料を手に入れることは大切だけれどもぼくは今生きている生き物も大切にしたいです。

4.セミの大合唱
セミの大合唱が聞こえるとみんなで声を合わせて外に出られたことをよろこんでいるようです。でもセミはオスしか鳴きません。だからセミのオスとメスはおなかの形が全然ちがっていて小さいころぼくはオスのセミのおなかを「おすもうさんのおっぱい」とよんでいました。
セミの大合唱を聞くとぼくはちがう遊びをしてもつい音の聞こえる方に向かってしまいます。最初はたくさんの音がぶつかり合っているけど、この辺かなと目星をつけて近づくと一匹だけはっきりと聞こえるようになります。鳴く方をたどるとセミが見つかります。セミは見つかったと気づくと鳴き声が止まり、ぼくが少し目をはなすと、そろりそろりと木のうら側ににげようとしてかわいいです。
こうしてぼくは毎年虫かごいっぱいのセミをつかまえています。セミのじゅ命は短いのですぐににがすけれど本当は一か月生きられるかもしれないと聞いておどろいています。

5.夜の虫かんさつツアー
この夏、ぼくは小さい子達に何回か虫とりツアーをしました。みんなの目当てはカブトムシ。でも昼間は活動しないのでやっぱり見つからないです。
こういった虫をつかまえるには夜です。夜は公園のふんい気が変わります。ヘッドライトとかい中電とうをそうびすると探けん家になった気分です。暗やみの中、かい中電とうをてらした先に何があるのか。セミの羽化、オオミズアオ、カブトムシ。夏の夜だけの特別なぼうけんです。

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