応募期間

今年の募集は終了しました。ご応募ありがとうございました。

受賞作品一覧
佳作
第25回 小学生の部

僕のフィールド ドキドキ、ワクワク夏の観察ロード

嶌崎崇

和歌山県
那智勝浦町立勝浦小学校
小学校5年生

全体説明

 毎年夏休になるとカブトムシやクワガタムシを取りに僕の秘密のフィールドへ毎日のように出かけます。蚊に刺されたりススキで指を切ったりもしますが、色々な昆虫や生き物を見つけることが出来てとても楽しいです。小川には、フナやアブラハヤ、カワニナなどがいます。星と呼ばれるブツブツがついたアブラハヤのオスが、婚姻色になりメスを追いかけている姿や、初夏の夕方にヒメボタルがゆらゆらと飛び交っている姿は、とてもきれいです。でも、年々ヒメボタルの数が減ってきているように思います。新しい道路が近くに出来、その工事のため数年前から小川に濁った水が流れ込み蛍のえさであるカワニナや他の水生生物が住めなくなってきたからだろう。人類が便利さを追い求め、自然を壊してしまうのはなんだか悲しい。道や草原にごみや古くなった電化製品が捨てられているのを見ると情けなくなるが、捨てたれた冷蔵庫の中で美しい声で鳴いている鈴虫の声を聞くと虫や他の生き物も環境に対応してどっこい頑張って生きているなと感じる。頑張れ僕のフィールドの生き物たち!!

観察ポイントごとの説明

(1)牧場

 僕のフィールドの入口に牧場があります。僕が小さいときにお父さんやお母さんと一緒によく牛を見に行っていました。ある日柵の近くに牛の糞があったので見ているととても小さな虫がいました。それがダイコクコガネでした。牧場の人に聞くと牛の糞の下によくいるそうです。センチコガネなどもいるときがあります。ダイコクコガネは、角のあるものもあり、とっても小さなカブトムシみたいです。

 

(2)小川

 少し流れが速くなっています。川底には小さな石がいっぱいです。ベンケイガニやアカテガニが住んでいます。川底の石の下には、アメリカザリガニがいてするめをエサにして釣ることができます。川底の少し大きな石をひっくり返すと小さなカワゲラの仲間がたくさん見られます。時々小さな鮎が石についたコケを食べているのも見かけます。この川にも大きなミシシッピーアカミミガメがいます。逃げ出したのか、飼えなくなって誰かが逃したのか分かりませんが、外来種が進入することで生態系への影響が心配されます。

 

(3)クヌギの木

 クヌギ林とはいえないほど6本しか生えていない。大人の人が鉈で傷をつけたところにアオカナブンがたくさん樹液をすいにやってきていた。時には、大スズメバチがやって来てカナブンと樹液の取り合いをしていた。傷をつけた大人には残念だったが、僕のフィールドでは、クヌギには、カブトムシやクワガタはやって来ないようだ。立ち木に傷をつけるのもどうかと思う。夏の終わりになるとスズムシやコオロギなどの秋に鳴く虫たちが合奏を始めた。

 

(4)休耕田

 お父さんが子どものころに田んぼを作っていたところは、ススキが僕の身長位まで生い茂っている。その中には、マムシがいて散歩に来ていた牧場の犬が咬まれました。他にタヌキやシカがいて近くで働いているおじさんがシカの角を拾いました。キジの「ケーン。ケーン」という鳴き声や飛ぶ姿を見ることも出来ます。初夏には、ヒメボタルがゆらゆらと飛び回りとてもきれいです。

 

(5)沼

 ヤマガエルやウシガエルのオタマジャクシ、メダカ、フナなどがたくさんいてそれを狙ってコサギやとてもきれいなカワセミがやって来ます。イシガメやクサガメが日向ぼっこをしているのもたまに見ます。シオカラトンボ、コシアキトンボ、アカトンボ、ギンヤンマ、オニヤンマや、イトトンボもたくさんやって来て、沼の上を飛び交っています。

 

(6)柳の木

 僕が大好きなポイント。ここもお父さんが子どものころは、田んぼだったそうですが、白柳の木が生えていてそこの木の内の何本かから樹液が出ています。カブトムシやクワガタムシはその樹液が出ている白柳の木をとてもうまく見つけ出します。ヒラタクワガタ、コクワガタ、ノコギリクワガタ、ネブトクワガタ、シロスジカミキリなどたくさんの甲虫が見られます。白柳の林の中には、キジバトが巣を作っていて観察しに行った僕を驚かせます。

 

(7)ススキ野原

 ヤマカガシ、シマヘビなどやノウサギが見られます。ススキの中には、カヤネズミの巣があります。近くで働いていたおじさんが、ノウサギの子どもを捕まえて見せてくれました。手のひらに乗るくらい小さくてとてもかわいかったです。

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