いつもの散歩道
大橋里佳
兵庫県
兵庫県立出石高等学校
高校2年生
全体説明
私の家の周囲は山と田んぼに囲まれており、自然がとても身近にある。シカやイノシシが家の目の前の畑に現れることも珍しくない。小さい頃は川遊びもよくしており、天然記念物のオオサンショウウオを発見することもよくあり、それほど川の水もきれいだ。さまざまな種類の生き物を見かけることがよくあり、中学校の頃にはバスを待っていると二日連続でイタチを見かけたり、竹に挟まってしまい動けなくなったシカを見つけるなど、おもしろいものを見つけることがあった。
最近ではエサ不足の影響か、よくクマを見かけたという話を聞くようになった。この地区でも、柿や栗の木がある所にはそれをねらったクマやサルといった動物が現れることがある。また、ヌートリア、アナグマといった今まではいなかった動物も現れるようになってきた。自然豊かなこの地区をご紹介しよう。
観察ポイントごとの説明
(1)イタチ
スタートしてからすぐのバス停の近くでは、よく草むらの中から顔を出すイタチを見ることができる。体の大きさは猫より少し小さいくらいで、手足がとても短く尻尾が太くて長く大きいため、とてもかわいらしい姿だと思った。人を見つけると動かずにこちらの様子をうかがっていたが、しばらくすると草むらに消えてしまった。
(2)オニヤンマ
バス停から進んで橋を渡ったあたりでは、大きなオニヤンマを見ることができる。また、橋の近くに生えている背の高い草では、オニヤンマの孵化したばかりでまだ羽の柔らかいものなどを見たこともある。飛んでいるオニヤンマが小さなトンボを捕まえているところを見たこともある。
(3)トノサマガエル
ポイント3の付近は水田で、夏にはたくさんのトノサマガエルがいる。田植えをしたばかりの頃には、トノサマガエルの大きなオタマジャクシが田んぼの中に無数にいるのを見ることができる。夜には鳴き声が聞こえてくるが、かなりうるさい日もある。小さなものから大きなものまで、ほんとうにたくさんのトノサマガエルが見られる。
(4)ショウジョウバッタ
ポイント4はポイント3とほぼ同じ場所にある。田んぼの土手の少し背の高い草むらの中にはたくさんのショウジョウバッタがいる。夏のはじめはとても小さいが、あっという間に大きく成長する。成長したショウジョウバッタはかなり大きく、人の指くらいの大きさがある。
(5)ホタル
ポイント5の付近も水田で、夏前にはホタルを見ることができる。小さい頃は祖父と一緒にホタルを見に行ったり、つかまえたりした。家の窓にホタルが飛んでくることもあり、改めて環境が良いのだろうと思った。ホタルの数が減ってきたという話を聞くので、この地区の今の環境を守っていきたいと思った。
(6)シカ
ポイント6は民家のすぐ近くだが、よくシカが親子連れで見られる。シカはポイント6以外でもどこでも見られる。シカによる被害が多いため、動物よけの丈夫な柵が山中にされているが、そこを飛び越えてきてしまうこともよくある。昼間でも夜でも、シカはどこにでも現れるので、一番見かけることの多い動物である。
(7)ツバメ
ツバメは、家の車庫などに巣を作っているため、よく見かける。素立ちするまではヒナの鳴き声がうるさいくらいよく聞こえてくる。巣立ちしてしばらくも親鳥にエサをもらっているので、家の近くの電線にヒナがかたまって列になってとまり、親鳥を待っているのを見ることができる。ヒナは親鳥よりもくすんだような色をしていた。
(8)イノシシ
ポイント8にはイノシシやシカを捕まえるための柵があり、その周辺でイノシシを見ることがある。また、その周辺ではそばを作っている畑もいくらかあり、それを食べに来ることもある。明け方に外を見ると街灯の下をイノシシの親子が走って行くのを家の窓から見たことがある。イノシシは危険なので近寄らないように教えられた。
(9)タヌキ
タヌキは家の近くによく現れる。小さい頃に家の玄関の目の前に食べ物を探していたのか二匹で出て来たことがあった。最近はあまり見かけなくなったが、食べ物があると現れる。ポイント9のあたりには、最近ではタヌキ以外にもアナグマやアライグマが現れるようになってきており、昔とは現れる動物が変わってきた。
(10)オオサンショウウオ
川には、サギ、クサガメ、サワガニ、川魚の他に天然記念物のオオサンショウウオがいる。岩のすき間などに隠れている。小さめのオオサンショウウオが田んぼの中に入りこんでいたこともあった。但東町にはたくさんのオオサンショウウオが生息しているので、この良い環境をずっと守っていきたいと思った。川では甲羅干しをするカメの集団なども見ることができる。