浜寺公園の観察路
佐々木彩文
大阪府
清風南海中学校
中学校2年生
全体説明
浜寺公園は、小さな頃から何度も行った場所です。そんななれ親しんだ場所だからこそ、今回観察路としてよりくわしく知ろうと思いました。公園は広く、すべてを回ることができないので、好きな桜がたくさん植えられている道を中心として今回のルートを選びました。この公園は、木がたくさん生えており、多くの生き物を見ることができました。祖父によると、この場所は昔海だったそうで、その後プールになり、現在のような公園になったとのことです。そんな歴史のある浜寺公園には、ただ自然があるだけでなく、絵にもあるような広場やばら庭園の他にも、プールやテニスコート、カフェがあり、老若男女、だれでも楽しむことができます。私が自慢できる、歴史あり誰もが楽しめる浜寺公園。それが私の観察路です。
観察ポイントごとの説明
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夏ごろに無数のピンクや白の花を咲かせる低木です。スタート地点の道のすぐ横の芝生で見つけました。観察した木には濃いめのピンク色の花しかついていませんでした。別の場所でも同じものを見つけましたが、そちらも同じ色でした。被爆した後、初めに広島に咲いた花として、復興のシンボルとされています。
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はじめの曲がり角を右に曲がってしばらく進んだ所にある木にとまっていました。写真をとっていると飛んでいったので、急いでついて行くと、公園の管理事務所の軒下に巣をつくっていましたが、ひなは見られませんでした。お腹は黄色っぽい白で、首元は朱色でした。尾が長く見えたのでオスではないかと思いました。
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道を歩いていると、空中にフワフワしたものが浮いていることに気が付きました。今までも何度か見かけたことはありましたが、何かなのは知りませんでした。せっかくなので手にとってみると、中心に小さな輪があり、そこから毛が生えていました。大きさは5cm程でした。正体についてはいろいろな説がありますが、ガガイモの種の綿毛が有力です。見かけると幸運がおとずれると言われています。
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第2球技場広場の少し手前の芝生の上を、二匹のハチがくっついて飛んでいるのを見ました。観察していると、花の上にとまったので近づいてみると、黒い肢や長めの羽をみることができました。特徴や活動時期から見ると、セイヨウミツバチなのではないかと考えられました。外来種ではありますが、農業に役立っており、害虫ではありません。
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「ジージリ」と大きな声でなくアブラゼミ。翅に斑点がある所が特徴です。たった一匹だけが、木の下の方についていました。公園を歩いている間は、ずっとミンミンゼミが鳴いていたので、このセミも見つけた当初はミンミンゼミだと思っていました。見つけたアブラゼミは鳴いていなかったので、メスだと考えられます。アップでとった写真をとっていたので、見返してみると、メスだということを確認できました。見分け方は、おしりの突起の数です。1つならメス、2つならオスです。口はストローのようになっていて、それを木にさしこんで樹液を吸います。そんなアブラゼミの天敵は野鳥。野鳥から身を守るために、アブラゼミの翅は茶色で、木に擬態できるそうです。羽についていた斑点は、目のように見えました。10個以上ついていた「目」は、私から見ても少しこわかったので、野鳥にはとても効果的なのではないでしょうか。
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第1球技場広場の前に5本くらい密集していました。葉は羽のようになって生えており、所々が黄色になって、部分的に枯れているように見えました。幹には、縦にすじのようになって模様が入っていました。乾燥に強いそうで、海沿いによく植えられますが、たしかに第1球技広場の奥には、海とつながっている浜寺用水があります。時期的にドングリはなっていませんでした。このドングリは生で食べることができるそうです。
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ソフトボール広場と第1球技広場でみつけました。基本的には灰色ですが、私が見たものは灰色に少し緑がかっていました。すぐにソフトボール広場の中に入っていってしまい、写真をとることはできませんでした。ペットとして人気で、よく飼われているそうです。
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バッタの多い原っぱを少しぬけたところにある林の木の上で、20羽ほどのスズメが飛んだりとまったりしていました。朝起きた時に聞こえる「チュッ、チュッ」という鳴き声を聞くことができて、心がいやされました。飛んでいる時に、ときおり羽をとじる姿が印象的でした。人が多い町中でよく見られ、雑食でいろいろなものを食べます。
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最大寿命が1ケ月程度と短いアゲハチョウは、4月頃から活動するといわれています。黒にあざやかな青という組み合わせは、心を穏やかにさせてくれます。コスモスに似た花の蜜を吸っていました。
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ハシブトガラスは、町中にも多くみられる種類です。アーチ状で丸みを帯びているくちばしが特徴で、「カー、カー」ときれいな声で鳴きます。5羽ほどがいましたが、芝生の中でピョンピョンと跳ねながら移動していました。
<11>
ゴール地点の近くに1本だけ生えており、存在感がありました。緑とオレンジ色の組み合わせが好きでした。葉が5mもあり、とても大きくて印象に残りました。ナツメヤシの実のデーツは、便通を整える働きがあり、大腸がんを防ぐことができます。オレンジ色の花は花びらなどはなくて花には見えませんでしたが、そのひとつひとつに実であるデーツができます。