応募期間

2024年6月1日 (土)~ 9月30日 (月)

応募用紙ダウンロード
受賞作品一覧
優秀賞
第28回 中学生の部

姫路城周辺をぐるり一回り

長濱佳歩

兵庫県
賢明女子学院中学校
中学校1年生

全体説明

 私の住む姫路の宝物は、何といっても姫路城。春の観桜会、夏のお城祭り、秋の観月会、そして冬は雪化粧、四季折々に様々な姿を見せてくれる姫路城。私は、玄関の扉を開けると姫路城が望める位置に住み、この春からは、姫路のすぐ隣に位置する学校に通っています。小さな頃から日曜日になると、父と一緒に自転車でお城の周辺を散策し、シロトピア公園でボール遊びをして楽しんできました。四季折々の花をながめ、お堀の中の魚達をのぞき込みながらの散策はとても楽しいものです。

 残念ながら現在は、修復工事の為、お城の全景を見ることは出来ませんが、四百年の歴史に思いをはせながら、新しい姫路城の出現を心待ちにしています。周辺をとり囲み、お城を飾る自然の植物、生物達もみんな楽しみに待っているような気がします。今回の散策で新たな発見が数々あり嬉しかったです。次は、秋の彩りに変わるのが楽しみです。

観察ポイントごとの説明

ポイント1

 私の通う賢明女子学院から出発しました。道路のお城側には、くすの木の大木の並木が続きます。緑におおわれ、夏の暑い盛りにも木陰をふきぬける風は涼しく、ゆったりとした思いでお城を見上げながら歩きました。

 この通りは、美術館、歴史博物館、図書館へと続き、文化芸術に触れながら歩ける私のおすすめポイントです。特に赤レンガの美術館は緑の中にあって、背景にはお城が写るという絶景の場所だと思います。

 

ポイント2

 図書館と歴史博物館の間の通りです。今度は、桜やもみじ、いちょうといった四季折々に様々な色の変化を見せてくれる木が並んでいます。

 今は、それぞれ木々の青々とした葉が一瞬涼しい気分にさせてくれるような気がします。季節の移り変わりを知らせてくれる並木道です。

 

ポイント3

 シロトピア公園に入りました。木陰のベンチでひと休みしながらセミの鳴き声に聞き入っていました。くすの木を見上げると、びっくりするくらいたくさんのセミのぬけがらが枝や葉にしがみつくように残されていました。

 再びゆっくりと歩き出し、公園の中を通りぬける途中には、銀杏の実がたくさんついて重そうに垂れ下がっているいちょうの木がありました。

 

ポイント4

 シロトピア公園を出て、お城北側のお堀をのぞき込みながら歩いていると、水鳥が一羽。暑いのでしょうか、石垣に生いしげる葉の陰をぬうようにスイスイと泳いでいました。

 そして、水の中に黒々とした大きな鯉の大群を発見。少し不気味なくらい大きな魚体です。いつものように水辺でパンパンパンと大きな音をたてて手をたたくと、どんどん集まってきます。そうやって少し遊びながら小径に入って行きました。

 

ポイント5

城郭の小径に入っていくと、「保存樹」と標されたもみじの並木が続いています。とても暑い時間帯でしたが、青々としげるかわいいもみじの葉の間からのぞく青空がとてもきれいに目に映りました。木陰になっている小径。小さなかわいいもみじの葉をながめながらゆったりとした気分で歩きました。ここに来て気付く。ここではせみの鳴き声がしていない。なぜ? すぅーと通りぬけた「あおすじアゲハ」までが涼しそう。

 

ポイント6

 好古園を横に見ながら、お城正面側の通りに出てきました。今度は、立派な松の木や柳の木がお堀を囲むように植えられています。

 そして水際に生えている草花もたくさん発見しました。木々の根元で共存している様子。

 オオマツヨイグサ、オオアレチノギク、エノコログサ、ヒナタイノコヅチ等々、図鑑で調べるという作業も楽しいものでした。

 

ポイント7

 お城の正面をお堀沿いに通りぬけて、城見台公園に向かい歩きました。通行車両の多い道路沿いです。ここにもまたいちょうの木が植えられていますが、先程、通ってきた公園の中のいちょうの木とはちがって、銀杏の実が見られません。いちょうには、め株とお株があります。この通りのいちょうはお株が多いようです。

 

ポイント8

 今度は、城見台公園をぬけて動物園横の中の小径に入ってきました。ここは、まだ植えられてからあまり年数が経っていないであろう小さな桜の木が並んで植えられています。

 桜の木と一口に言っても、各々桜の木の種類が違うようで、名札が付けられていることを知りました。「福緑寿」「御衣黄」「一葉」「うこん」等。たくさんの種類の木を発見。来春、桜の花の季節に見て歩くのが楽しみになりました。

 

ポイント9

 美術館の裏をぬけて、歴史博物館正面に入ってきました。その入口脇には、大きなしだれ桜の木と、今満開のピンク色の「サルスベリ」の木がありました。

 夏の強い日差しをあびて咲いているサルスベリのあざやかな色の花は、元気に咲きほこっているようでした。

 

ポイント10

 いよいよ最終地点の図書館へ向かいます。今度はシロトピア公園をぬけました。行きは、木を見上げながら通ったのですが、今度は、下草にも目を止めながら歩きました。つつじの低木の枝にからまるようにして咲いている「コヒルガオ」を見つけ、優しい花色にいやされる気がしました。何気なく通り過ぎてしまいそうな道ですが、「オヒシバ」「ツメクサ」等の草を見つけて歩くのもおもしろかったです。

一覧へ戻る