応募期間

2024年6月1日 (土)~ 9月30日 (月)

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受賞作品一覧
佳作
第29回 高校生の部

鯉にエサやり! 池巡りコース

阿部由依

兵庫県
賢明女子学院高等学校
高校1年生

全体説明

私の住んでいる地区は池が多いという特徴があります。私は池に行くのが好きです。特に大池は、この地に引越してからよく散歩に来ていました。私の家は坂の上に建っていて、その坂を上がっていくと、八丈岩山のふもとへ辿り着きます。

 坂を上がるにつれて緑が増えていきます。そしてそれと同時に虫が多く見られるようになります。そう感じるたびに、私は坂の上に住んでいるんだな、と実感できます。この絵地図の中ではゴールはコトロシ池となっています。コトロシ池は、本当にもさもさとした木に囲まれていて、カッパでも出てきそうな池です。そこに行ったら自然の神秘を感じざるを得ません。今回、家の周りを、生き物に注目しながら散歩してみて、自然のものが持っている魅力を味わうことができました。池の水と緑の葉という組み合わせが、とてつもなく美しいもののように感じられました。

観察ポイントごとの説明

(1) 私の家の庭は、木がたくさん植えられており、草や花や虫のパラダイスです。木の茂みにキノコが生えたこともあって、とてもワクワクしてしまいました。

 そんな私の家の庭は、毎年セイタカアワダチソウがたくさん生えます。この草は、秋に黄色い花がたくさん咲き乱れる草です。今は夏ですので、花は咲いていませんが、草のてっぺんに黄色い花粉が付いています。この草は、面白い形をしています。

 

(2) 私の家のすぐ隣にある駐車場は、アニメでよく見るような、ほのぼのとした居心地の良い空間です。隅に雑草がたくさん生えていて、その中によくバッタやヒメジョオンやテントウムシを見かけます。私はヒメジョオンの花が好きです。人の力を借りずにこんなにきれいな花を咲かせられる自然の力は、不思議だし素晴らしいです。ここで見つけたテントウムシは、とても小さくてかわいらしかったです。

 

(3) ここの池は、名もなき池です。地図を見ても、池には名前が載っていません。私はこの池が大好きです。なぜならコイやイシガメがたくさん住んでいるからです。エサを投げ込むとカメやコイがぞろぞろと集まって来て、ちゃんと食べてくれます。ここにいるコイは、うわさでは昔、祭りのコイすくいで売れ残ったもので、池に放されたそうです。そんな歴史があるなんて、私はつい最近まで知りませんでした。

 

(4) 田寺東公園は、墓地とつながっていて、その境界は生い茂った木が植えられています。昔はよくそういう木に囲まれて遊んでいました。そんな思い出のあるこの公園では、アブラゼミとショウリョウバッタを見つけました。セミは、種類によって鳴き声が変わるので面白いな、と思います。バッタは、草むらを歩いていたら足元で草が飛び跳ねるような感覚を楽しませてくれます。セミもバッタも、周りの植物にそっくりなので面白いです。

 

(5) 中池は、学校から帰る途中にいつも見える池です。そこではオオシオカラトンボを発見しました。トンボは色がきれいで、大人しいので、見かけると新鮮な気分になります。特に私はシオカラトンボが好きです。青い色をした虫は珍しいと思っているので貴重な出会いです。羽が生えている虫の多くは、私が苦手としている生物なのですが、トンボはなぜか嫌悪感を持ちません。かわいらしい虫だと思っています。

 

(6) これは、誰かが所有している花壇で、学校の帰りによく見かけます。美しい花がたくさん咲いていて、目に入るたびにいやしてくれます。そこでよく、蝶を見ます。今回はモンシロチョウを見ました。色とりどりの花にモンシロチョウが飛び回る姿はとにかくきれいでした。アゲハチョウを見ることもあります。蝶は、もとから備わっているストローを使って蜜を集めるというしくみがすごいと思います。

 

(7) 大池は、本当に大きな池で、散歩をするのにぴったりだと思います。昔は大きなコイが見られましたが、今はどうか分かりません。夏の暑い日に、池全体に水が無く、からっからに乾燥しているのを見たことがあります。

 大池を囲むフェンスに、ヌートリアの捕獲檻に触れないで下さいという注意書きがあります。大池の端のほうに、小さな檻が設置してあったのでそれだと思います。ヌートリアは病原菌を運ぶのです。

 

(8) 第二公園は木がたくさんある閑散とした公園です。この辺りは静かなイメージがあります。その木には、今度はミンミンゼミがいました。アブラゼミとの違いは、まず鳴き声です。アブラゼミは「じーじー」、ミンミンゼミは「ミーンミーン」と鳴きます。そして羽にも違いがあります。ミンミンゼミは、透き通った羽になっています。

 この公園は、秋とかに読書などをするにはぴったりだと思います。

 

(9) 七草池は、池の周りを生い茂った木が囲んでいます。池の水面は、浮き草のようなものがたくさん浮かんでいて風情がありました。

 そんな七草池ですが、特に目立った花や虫は見られず、「ねこじゃらし」という名で親しんできた、エノコログサがたくさん生えていました。キツネの尻尾のようなフサフサした感触が気持ち良くて、私は好きです。七草池は、なんだか深いイメージがあります。不思議な池です。

 

(10) 七草池に続いて、もっと不思議な池が、コトロシ池です。この池は、周りの地面も下にくぼんでいるので、観察する人は上から見下ろす形になります。初めてこの池を見た時は気味が悪いと感じてしまいました。木や草がものすごく生い茂っていて、沼のような池ですが、ウシガエルの声が聞こえてきた時、神秘的で魅力がある池なんだと感じました。ジャングルのようで、カッパが出てきそうで、神秘的で、とても素敵な池です。

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