受賞作品一覧

明石公園観察路

環境大臣賞
木暮 公洋
兵庫県
淳心学院中学校
中学校1年生
第37回 中学生の部

全体説明

明石公園は、明石城跡を中心に大正時代に県によってつくられました。ぼくは、1才の頃からこの明石公園を見てきたので、今回の自然観察路コンクールは明石公園について書くことにしました。明石駅から降りると、明石城跡が視界いっぱいに見えます。また、明石公園は施設が充実していて、野球場や自転車競技場、テニスコートや陸上競技場、弓道場などがあります。ぼくはよく明石駅から弓道場の方へ弓道の道具を持って歩いている人を見かけるので、地元民として誇りに思っています。明石公園に入ってみると、様々な種類の木、野鳥、昆虫などを見ることができます。
ぼくが選んだ十か所の明石公園エリアは、①子どもの村 ②子どもの小川 ③剛ノ池 ④桜堀 ⑤球児の森 ⑥バラ園 ⑦藤見池 ⑧東側の堀 ⑨南側の堀 ⑩本丸です。
以上の十か所のエリアの自然について順番に紹介していきたいと思います。

観察ポイントごとの説明

①子どもの村
子どもの村には、すべり台や登り棒、ネット遊具、丸太などの道具があります。ぼくは幼い頃、登り棒に苦戦していました。また、子どもの村を取り囲むような形に配置されている桜が満開になる頃は、子どもの村全体が桜色につつまれます。夏の時期はセミがたくさんいてにぎやかです。また、ハチが多いので気をつければなりません。子どもの村の周辺には、アベリアなどの花も咲いています。

②子どもの小川
子どもの小川は、公園の北端にある第2野球場から剛ノ池に注ぎこむ小さな川です。子どもの小川には、アメンボやボウフラのほか、チョウのような羽を持つチョウトンボなどがいます。子どもの小川の岸辺にはサルスベリやユリノキがあります。ユリノキはとても大きな木で、そのまわりはロータリーになっています。

③剛ノ池
剛ノ池は明石公園内にある最も大きな池です。剛ノ池にはコイやカワセミ、アオサギなどがいます。また、剛ノ池の中にいるコイにえさをあげることもできます。さらに、剛ノ池の周辺にはソメイヨシノやクロガネモチなどの木があります。剛ノ池には貸しボートがあり、桜が満開になる季節はそのボートから周囲の桜を見ることができます。剛ノ池の北側には八重桜もあり、ソメイヨシノの時期が過ぎても桜を楽しむことができます。

④桜堀
桜堀のあたりには、ウバメガシやアラカシなどが生えています。これらの木は、ほぼ横の方向に向かって生えているので、よくこんな生え方で倒れないなあと思いました。桜堀の周辺の林内には、キツツキやイカル、ウグイスなどの鳥が何種類かいます。秋になるとモミジなどが紅葉して、桜堀全体に赤や黄などの色彩が加わるので、他の季節と比べて、桜堀がはなやかになります。

⑤球児の森
きしろスタジアムの南側には球児の森があります。ここには高校軟式野球大会で優勝したチームの所在している都道府県の木が植えられています。たとえば、兵庫であればくすのき、岐阜であればいちい、愛知であればはなのきとなります。また、球児の森は明石公園のホームページには載っていないようです。球児の森の周辺には、椿や兵庫県内で最も大きいラクウショウなどが植えられています。

⑥バラ園
バラ園にはフランス産の白色のヨニナや日本産のピンク色の宴、中国産の緑色のグリーンローズ、ドイツ産の白色のノスタルジーなどの様々なバラが植えられています。入り口もつるバラのアーチになっています。バラはこんなにも種類があるのかとぼくは驚きました。バラ園の周辺には、ウメやクチナシ、キョウチクトウなどが生えています。

⑦藤見池
藤見池の名前の由来は定かではありませんが、池の近くに藤棚があるのでこの名前になったのかもしれません。藤見池には、シダレザクラやガマ、ハスなどの他のエリアにはない植物がたくさん生えています。水面の上をアカトンボやチョウトンボが飛んでいました。藤見池の中にある島で少し涼んだり、休んだりすることができるので、ぼくはこの場所が比較的好きです。

⑧東側の堀
東側の堀は明石小学校に面しています。東側の堀の中の大部分は緑色の藻でおおわれています。それはまるで緑色のじゅうたんのようです。また、この堀の中にはマガモがいます。ぼくは明石公園のそばを車で通りすぎるとき、そのマガモをよく見ました。ぼくにはそのマガモが緑のじゅうたんの上を歩いているように見えました。

⑨南側の堀
南側の堀は明石駅に面しており、噴水があります。南側の堀の中には赤や黒、白の大きなコイがたくさんいます。ぼくは、明石駅行きの神姫バスからその堀をほぼ毎日見ていますが、こんなにたくさんコイがいるとは思いませんでした。外来種のミシシッピアカミミガメもいました。また、渡り鳥のはずのカモを一羽見つけました。そのカモの種類はわかりませんが、おそらくマガモかコガモのメスだと思います。

⑩本丸
明石城の本丸には天守は元々ありませんでした。天守が築かれなかった理由については不明ですが、大砲の標的にされてしまうからだと考えられています。明石城の本丸は少し高いところにあるため、本丸からのながめは素晴らしいです。本丸には、入り口付近にシシガシラやアラカシ、東側に藤やドウダンツツジ、西側にイヌマキやキリ、エノキ、ウバメガシ、ヤマモモ、アキニレなどの木が生えています。他のエリアよりも植物の種類がずっと多くて驚きました。本丸の西側にはモッコクとクロガネモチは、根がくっついたようにして一緒に生えていたので、ふた子みたいでおもしろかったです。本丸にもソメイヨシノが多く植えられていて、春になると明石城跡からのながめと、桜の両方を楽しむことができます。本丸の近くをウグイスが飛んでいることもあります。