応募期間

2024年6月1日 (土)~ 9月30日 (月)

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受賞作品一覧
佳作
第27回 高校生の部

暇なときの散歩道

前田絵麻

兵庫県
兵庫県立出石高等学校
高校1年生

全体説明

 私の住んでいる小野校区は、町中から少し離れた静かなところのにあって、信号機が一つしかありません。田んぼや畑がたくさんあり、カモのいる池もあって、いろんなところで自然や動物とふれ合うことができます。

 自分の家を出て前の道路をまっすぐ進んでいくと、たくさんのセミやちょうちょに出会いました。そのまま歩いていくと田んぼがあり、その中ではさまざまな生き物が泳いだり鳴いたりしていました。田んぼを通りすぎると神社があります。神社の中にはたくさん木があって、セミがその木にとまり一生懸命鳴いていました。またそのまま進んでいくと小さな店があります。その店の前にある自動販売機には、夜になるとさまざまな虫が集まってきます。その中でも、カブトムシとクワガタはすごく目立っていました。その先にある畑にもいろいろな虫がいました。

 それでは、こんな自然いっぱいの袴狭地区をご紹介します。

観察ポイントごとの説明

(1)モンシロチョウ

 家からスタートして隣の畑を見てみると、白い小さなちょうちょがひらひらと飛んでいました。モンシロチョウは、日本はもとより世界中にいる白いチョウで、畑や野原でよく見かけます。縄文時代に日本に入ったとされているそうです。羽全体が白くて、先端のほうと中心のあたりに黒い点がついていました。小さな群れをつくり、花のみつを一生懸命に吸っていました。

 

(2)アマガエル

 隣の畑を通りすぎ、まっすぐ歩いていくと田んぼの中でアマガエルが鳴いていました。アマガエルは体の表面が乾いたらだめなので、日の照っている日は、葉の影などの日の当たらないところに隠れています。一度に大量の卵を生み、たくさんのオタマジャクシが生まれます。雨が降るとよく道路に出てきてぴょんぴょん飛びはねているので、うっかりぶつかってしまいそうになります。

 

(3)あかとんぼ

 カエルのいた田んぼの前の道路には、あかとんぼがたくさん飛んでいました。体が赤いとんぼのことをあかとんぼと言います。でも、名前にアカネとつくとんぼだけを特別にあかとんぼと言うこともあるそうです。あかとんぼは成虫になると一度山へ飛んでいき、秋になると体がまっ赤になって群れをなして里に下りてきて飛び交います。本当にたくさん飛んでいるのでぶつからないようにしたいです。

 

(4)くろやまあり

 道路を進んでいくと神社が見えました。中に入り、地面をよく見てみるとあちこちでありの行列ができていました。ありは実はハチの仲間なんだそうです。家や学校のまわりなどいろんなところで見かけます。地面に穴をほって巣をつくり、その深さは一メートル以上になるそうです。ずっと行列を見ていて私は、こんなに働いていて疲れないのかなを思いました。

 

(5)アブラゼミ

 次は神社の木に目を向けてみました。すると、茶色いセミがジリジリと鳴いていました。アブラゼミは卵で約三百日過ごし、幼虫になって5年もかかってようやく成虫になります。幼虫のあいだはずっと土の中で過ごします。午前中や夕方によく鳴き、木の汗を吸っています。セミは、土の中には5年間もいるのに、成虫になって外へ出るとすぐに死んでしまうので、はかないなと思いました。

 

(6)オンブバッタ

 神社から出て前の畑をみると、いろんなバッタが飛びはねていました。その中に、小さいバッタをおんぶしているような格好のバッタがいました。オンブバッタは羽はあるけどあまり飛ばず、他のバッタと比べるとジャンプもそれほどしていませんでした。私は最初、親が子をおんぶしているんだと思っていたけど、調べてみるとメスがオスをおんぶしているらしくてびっくりしました。

 

(7)カブトムシ

 畑を通りすぎてまっすぐ進み、橋をこえると小さな店に着きました。その店の前には自動販売機があり、夜になるとカブトムシなどのいろんな虫が集まってきます。カブトムシのメスは8月ごろに卵を二十から三十個産み、十日ぐらいで幼虫になって冬を越し、次の年の7月にさなぎになります。私の家には弟がとってきたカブトムシがたくさんいて世話がとても大変です。

 

(8)クワガタムシ

 自動販売機にいるのはカブトムシだけではありません。クワガタムシの大きなはさみのようなものはあごが発達したもので、オスはこの大きなあごで敵と戦います。クワガタムシは昼間よりも夜を好んで活動し、木の汗などを吸ったりしています。私の家にはクワガタムシもたくさんいますが、最近あまり外で見かけないような気がします。こんな田舎でも生き物が減っているんだと思いました。

 

(9)カマキリ

 小さな店から離れて少し歩くと大きな畑があります。その中にとても大きなカマキリを見つけました。カマキリは、前足の大きなカマを使ってハエやアブなどの小さな虫をつかまえて食べます。メスが食欲旺盛だと交尾のときにオスが食べられてしまうこともあるそうです。カマキリは草の中でじっとしていてあまり動きませんでした。何か獲物でも狙っているのかなと思いました。

 

(10)ミミズ

 畑の向かいにある公民館へ行くと、前の広場にミミズが何匹かいました。ミミズは世界に約二千七百種もあり、日本にも二百から三百種類います。普通は十センチぐらいの大きさですが、フトミミズの中には二・二メートルにもなる巨大ミミズもいるそうです。ミミズは雨の日もよく見るけど、晴れの日もよく見かけます。薬になったり肥料になったり、とても人間の役に立っているなと思いました。

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