応募期間

2024年6月1日 (土)~ 9月30日 (月)

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受賞作品一覧
佳作
第26回 高校生の部

生物発見の道

向山拓也

青森県
青森県立名久井農業高等学校
高校3年生

全体説明

私たちの学校は学校環境緑化コンクールで総理大臣賞を受賞したこともある自然いっぱいの農業高校です。そのため、校地すべてが観察路といってもおかしくありません。今回は名農生だけではなく、誰でも自由に観察できるよう校地をぐるりと巡る道で春から夏に観察できる生き物を地図にしてみました。観察しながらゆっくり歩くと1周60~90分ほどかかりますが、次々と観察対象の生き物と出会いとても楽しい山道です。地図を製作中に、北海道に生息するオオモンシロチョウが青森県で発見されていることを知りました。見た目はなかなか区別がつきませんが、大量に卵を産む害虫のようです。ぼんやりとながめていると何も気づきませんが、意識することで自然はいろいろな情報や問題を教えてくれます。この地図作りをきっかけに、これからも身近な自然に目を向けて行きたいと思います。

観察ポイントごとの説明

観察できる生物

1. モンシロチョウ            

 おなじみのチョウです。菜の花が自生している場所に飛んでいました。最近、すぐ近くの町に青森県にいないはずの良く似たオオモンシロチョウが発見されたそうです。農作物に被害を及ぼす新しい害虫で観察を続けていく必要がありそうです。今回一番の驚きでした。

 

2. ルリシジミ

 シジミチョウ科の小さなチョウです。しかし青紫の羽はとてもきれいです。幼虫はマメ科やタデ科植物を食べますが、このあたりにはウワミズザクラやギシギシなどがたくさん自生しているので餌には困らないのでしょう。

 

3. ナガメ

 きれいな背中なので、思わずスケッチしました。調べてみるとカメムシの仲間であることが分かり驚きました。菜の花にのっていました。触らなかったからか、臭くはありませんでした。

 

4. カブトムシ

 ご存知、人気者です。カブトムシがまだこの森には住んでいます。特に落葉やオガクズなどが積まれているところではたくさん発見できます。自然のカブトムシを見たことのない人はぜひ学校を訪ねてほしいものです。

 

5. アマガエル

 このカエルが鳴き出すと、雨が降るのかと名久井岳という地元のシンボルでもある山を見上げます。虫や鳥の声も農作業にとって大切なサインとなっています。

 

6. アメンボ

 これもカメムシ科。そういわれるとカメムシを細くした感じに見えてきます。この辺りは池や湧き水、水田があるのでたくさんいます。

 

7. クワガタムシ

 なかなか見ることができなくなった貴重なクワガタがまだまだ生息しています。朝早く学校に来ると、外灯付近でよくメスのコクワガタを発見します。

 

8. ナミテントウ

 テントウムシは害虫ですが、このナミテントウはアブラムシを食べてくれる益虫です。もっともっと畑にいてくれる助かるのですが、見るのはいつもオオニジュウヤホシテントウばかりです。偶然にも道端で観察できました。

 

9. ツチガエル

 アマガエルよりも大きな茶色のカエルです。農作業中にも顔を出しますが、土色をしているため気がつかずびっくりすることがあります。

 

10. ナナホシテントウ

 これも益虫のテントウムシ。最近はナミテントウの方が多くなり、きれいなナナホシテントウを見る機会が減っています。今回は発見できとても嬉しかったです。かわいい益虫なので大切にしたいものです。

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