応募期間

2024年6月1日 (土)~ 9月30日 (月)

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受賞作品一覧
佳作
第29回 高校生の部

僕の通学路

三谷光市

兵庫県
兵庫県立出石高等学校
高校2年生

全体説明

海は少し離れているが、兵庫の右上の京都に突きささっている所が豊岡市出石町。川、山、空気は申し分なく良い所だ。山に囲まれる地域なので、夏は暑いが自然豊かな証でもある。コウノトリも川でよく見かけられ、人を厭きさせない場所だ。そこが観当地として発展している所以かと思っている。

 もちろん我が家にもたくさんの生き物が寄ってくる。トンボ、蝶、草花これらと自然のコンビネーションに涙するほど感動したこともある。どれもミクロに見ていくとすごく不思議でおもしろい。この絵地図に載せた生き物達は私をわくわくさせるが他にもたくさんある。蜂は危険な所もあるけれど、私は昔、生物に針を刺すとお尻がとれて死ぬと聞いたが私はその姿を見たことがない。そういう所を解明したいという知的好奇心にすごくかられる。他にも挙げればきりがないが、一度興味があれば、生き物のそれぞれの光景を実際にみたい。出石の魅力は尽きない。

観察ポイントごとの説明

(1) ヤモリ

夜中、勉強等で起きていると、トカゲ? ヤモリ? イモリ? どれか分からないが、網戸に引っ付いていることが多々あった。いつも光に寄ってくる虫を食べに来ているみたいだ。毎日、よく見ているとずっと同一のものが出現しているのではないかと疑うようになった。図鑑でイモリとヤモリの違いという項目があり開くと手足の指の本数、腹の色、出現場所が載っていた。私が見ていたのはヤモリで、ずっと家を守ってくれているのだろう。

 

(2) ナナフシ

家の前を出てみるとコンクリートの台の所にナナフシがいました。私はさすがに擬態が出来ていないことに少し笑えてきました。山の中では木の枝のように見える、こういう生き抜き方は私にとっては珍しかったので驚きました。父はこの虫のことを「忍者虫」と呼びます。おそらく昔、忍者はナナフシの身の守り方を見て「隠れ身の術」を考案したに違いないと思えてきました。改めて尊敬させられました。

 

(3) セスジイトトンボ

 家の隣に一件挟んで草が生い茂っている駐車場があります。この辺りは夜に動物達の合唱会が催されているくらいだから、そこにも小さい虫がいたり、土竜か熊の赤ちゃんが死んでいたこともあった。そこでセスジイトトンボを見つけたのは父だ。私に珍しいトンボを見せたかったのだろう。確かにおもしろい色をしていて奇麗だtt。私が捕まえようとして逃げたと思っても、戻ってきた。よほどこの場所が好きなのだなあ。

 

(4) クモ

 外の電球の近くによく見られる蜘蛛の巣。みなさんは巣を作っているところを見たことがありますか。私は四、五回見たことがあります。奇麗な時計回りで糸を張っていくのは美しいとしか言いようがなかったです。私は一番初めに真ん中から四方八方に基礎を作るところは見たことがなく疑問でした。しかしその場面に遭遇しました。まず仮止めをし、気に入らないところは各足を巧みに使い、調整するのです。すごく美しかったです。

 

(5) コクワガタ

 幼い時、父に近所の神社に連れて行かれたことがたくさんあった。その狙いは鍬形を私に見せることであった。木の根と根の隙間、樹液が溢れている所、街灯、父にはこのような場所によく居るというのを教えてもらった。そして手に持った時の感覚は言葉では表せない独得のものがある。それは今になっても変わらない。あの見かけと強さに男の子は誰しも惹かれるのである。

 

(6) タマムシ

名前からは想像も出来ない見かけをもつ虫であると思っています。玉虫はすごく鮮やかに飛びます。太陽の光を浴びるとすごい輝きます。あんなに輝く虫は、玉虫以外に見たことがありません。そう思うと何であの色をしているのでしょうか。何かに擬態しているのでしょうか。玉虫を見ると良いことがあるということがあるので、もしかしたら周りの生物に見せたがっているのかも知れないとも思いました。

 

(7) クロアナバチ

 私が通う出石高校のグラウンドの端に十から二十ほどの穴が開いていた。私が不思議に思っているのが父に気付かれ、彼はこう言った。「その穴は蜂の巣や。」私は依然として不思議だった蜂が蟻のようなことをするのかと。でも私は私の目で見ることで確信に変わった。姿は黒く、穴付近でごそごそしていた。私は普通に近づいていたが、図鑑曰く猛毒らしい。やはり蜂は恐しい。

 

(8) メダカ

 5年振りくらいに家の隣の川に入った。以前はヌートリアがいて、大変興奮していたが、今そこにその姿は無く大小様々な魚が群を作って泳いでいる。自分はその時から子どもになり、捕まえて近くで見たくて、少しでも大きい魚が捕りたくて、手で触りたくて、手で水ごとすくった。見事黒い魚が捕れた。あまりにも小さすぎて、目や口まで分からなかった。手の中で泳ぐメダカはとても愛しかった。

 

(9) ゲンジボタル

 家族で近隣の川に夏は蛍を見に行く。四百メートルほど上に行くと、蛍を毎年養殖している知り合いのお寺の家に着く。そこにはすごく奇麗に源氏蛍が数秒光り、止め、また光る。それを繰り返している。メスはオスより体が大きいことを住職に聞き、見せてもらった。「何故だ?」という私の気持ちが伝わったのか、住職はすかさず「どの生き物でも男は女に選ばれるんや。」と笑って言った。そしてその間も私達の目の前を彩っていた。

 

(10) ヒメボタル

 私の頭の中の蛍の光り方は数秒光って、数秒消えの繰り返しである。近所の住職曰く、山にも蛍がいるそうだ。びっくりした。そこら中で点滅しているのだ。まるでイルミネーションのように。そして、彼の奥さんはたまたま近くを飛んでいたヒメボタルを捕らえて私に見せてくれた。見かけはそんなに変わらないが体は源氏蛍より、二回りほど小さい。この光る現象は求愛と聞く。そう思うと、どの世界も大変だとおもしろくなった。

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