応募期間

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受賞作品一覧
入選
第39回 高校生の部

播磨灘の隠れた自然

中野紗希

兵庫県
賢明女子学院高等学校
高校1年生

全体説明

兵庫の播磨灘地方は風光明媚な土地なので、たくさんの生き物が生息しています。この隠れた自然の場所は江戸末期から開拓されて現代に至っている土地なので元は海でした。そこにはたくさんの生物が住み着き現在に至っています。特に、蓮畑が多い土地柄で水中生物が多く成虫になると隠れた自然の場所にたくさんやってきて、昔は色んなものが見れましたが、最近では外来種のアライグマ等が住み着き、生態系が崩れつつあります。生態系を元に戻す為に、市町村一体となって取り組んでいるので、徐々に改善されつつあります。

 

観察ポイントごとの説明

<1 土の中にいた生き物>
スタート地点から少し進んで土を掘ってみると捕食者であるモグラと捕食される側のキクチミミズ、ヒトツモンミミズ、その他ダンゴムシやワラジムシなどが出てきます。モグラは地面にトンネルを掘り、地中で生活をする哺乳類です。体調は約十センチ前後で土をかく為の長い爪、大きな前足、ピンク色の少し長い鼻はチャームポイントでもあります。主な餌はミミズや昆虫で五年ほど生きます。ミミズが穴を掘ることで土は耕された状態になります。これにより土に空気が入り、植物にとって好適な環境になります。ダンゴムシとワラジムシはよく間違えられやすいですが、何らかの刺激で丸まるのがダンゴムシ、丸まらない方がワラジムシで、ワラジムシの方が移動スピードが速いです。形から見ても、ワラジムシはダンゴムシよりも平く、足がダンゴムシより少し長く、よく見えます。

<2 用水路に潜む生き物>
シーソーの近くにある用水路にそっと近づくとクサガメに出会えます。足音を立ててしまうと逃げてしまうのでそっと近づくことがポイントです。クサガメをキーボードで打つと草亀と変換されますがその和名は間違いで、正しくは臭い亀という意味で臭亀と書きます。その他ジャンボタニシとその卵が見られます。ジャンボタニシは普通のタニシの約十倍以上の大きさです。卵は鮮やかなピンク色をしています。ジャンボタニシは元々食用目的として日本に輸入されましたが、放棄されたり逃げ出したりして野生化してしまいました。インターネットなどで被害防止対策や防除方法などが記載されているのでもし被害に遭われた時には参考にしてみて下さい。

<3 可愛らしい団子三兄弟>
用水路の反対側を見渡すと、鮮やかな三種類のテントウムシたちがいます。三種類のテントウムシはナナホシテントウ、ヒメアカボシテントウ、ヒメカメノコテントウです。ナナホシテントウは赤色の羽に七つの黒丸の模様があります。一番大きい模様は羽が閉じる時にハートの形に見えます。ヒメアカボシテントウは光沢の黒色の羽に赤丸が左右に一つずつあります。ヒメアカボシテントウは樹木に寄生する寄生虫を食べてくれます。ヒメカメノコテントウは色々な模様があります。オレンジ色や黄色、黒色の模様や黒色の模様が消失したものなど模様はたくさんです。私が見たヒメカメノコテントウの模様は羽の真ん中に縦の黒い線のスッキリとした模様をしていました。また他の模様をしたヒメカメノコテントウに出会いたいです。

<4 侵入のプロ>
テントウムシラインを過ぎるとアライグマ、イタチ、テンなどが現れます。アライグマなどは一カ所だけでなく、色々な所に分布しています。アライグマは私の家にも何回か侵入しており、飼っているメダカの水が荒らされたので、罠を使って姫路市に受け渡しをしたことがあります。イタチもよく罠にひっかかったり、隣保などによく侵入している所を目撃したりします。家を荒らされたりするのは厄介ですが、とても愛くるしい顔をしています。テンの顔は夏は黒色っぽい色をしていますが、冬は白っぽくなります。テンもよく色んな所を走り回っています。

<5 出会えるとラッキー>
次は右下にある滑り台に向かって歩くと花壇があります。運が良ければコガネムシやマメコガネに出会えます。なかなか見られないので出会えるととてもラッキーです。コガネムシに出会うとお金持ちになれるともよく言われているので見つかると嬉しいです。コガネムシは光沢のある緑色で太陽の光に反射すると赤色や赤紫色が光って出てきます。マメコガネはコガネムシと少し形が違っていて丸くはなく、色も背中は茶色ですじが入っています。土を掘るとコガネムシの幼虫が出てくることもあります。

<6 >
花壇のそばを歩いて行くと、ハナムグリ、ハサミムシ、ムカデがいます。ハナムグリはよく花に潜ろうとしているのですぐ見られると思います。ハナムグリは花以外にも穴に敏感で、たまに花と人間の鼻の穴を間違えて潜ってくることがあるので注意です。私も一回潜られました。周りから見ると面白いかもしれませんが、結構痛かったです。ハサミムシは威嚇すると毒針を振り上げてくるので注意です。ハサミムシの伝承には「眠っている人間に潜り込み中に食い入る」というものがあるので、危険ということもあるので触らないようにしましょう。ムカデは猛毒で危険ですが、害虫ではなく益虫です。ゴキブリなど厄介な虫たちを食べてくれます。ですが毒は危険なので見つけても触れないようにしましょう。逃げるぐらいでも良いです。

<7 約一週間の命たち>
花壇を過ぎると四種類のセミに出会えます。アブラゼミ、ヒグラシ、ニイニイゼミ、クマゼミです。クマゼミが一番大きいです。ニイニイゼミが一番小さく、ヒグラシはアブラゼミより少し小さいです。セミは土の中で幼虫として約七年かけて育ちますが、成虫として外に出てからは約一週間しか生きることができません。七年かけて成虫になり、一週間鳴き続けて子孫を残す為、必死に生きます。こう考えるとセミの鳴き声はたくましくても聞こえ、切なくとも聞こえてきます。

<8 優雅に飛ぶお嬢様>
セミラインから上へ進むと四種類の蝶々に出会えます。キアゲハ、ジャコウアゲハ、アオスジアゲハ、カラスアゲハなどがいます。キアゲハなどは柑橘系の植物の葉に卵を産んだりしますが、ジャコウアゲハは他と違ってウマノスズクサという少し毒のある葉に卵を産みます。幼虫はウマノスズクサを食べるので幼虫も成虫も毒を持っています。人間に害は無いので大丈夫です。私の家ではキアゲハとジャコウアゲハを飼っています。ジャコウアゲハは姫路市の市蝶です。キアゲハは三歳から飼い始め、毎年成虫が卵を産みに来ます。ジャコウアゲハは小五で飼い始めました。

<9 少なくなってしまった虫>
まだ上へ進むとジョロウグモ、アシダカグモ、コゾウムシがいます。ジョロウグモもアシダカグモも益虫です。アシダカグモはゴキブリを食べてくれます。ですがパッと見害虫に見える模様をしているので、小さい頃は益虫と知らず殺してしまったことがあります。知らない虫を見つけてもまずはどのような虫なのかを調べることが大切だと学びました。昔はコゾウムシよりゾウムシやオオゾウムシがたくさんいましたが環境の変化でいなくなってしまいました。ゾウムシもサイズが小さくなってしまい、コゾウムシになってしまいました。アシダカグモもジョロウグモも少なくなってきました。緑が減ってきているということを改めて知りました。

<10 犬猿の仲>
突き当たりを見渡すとキツネとタヌキに出会えるかもしれません。滅多に見ませんが暮らしているようです。キツネとタヌキは化けるのが上手と聞きますが、実際どちらの方が化けるのが上手なのか気になります。

<11 鱗がたくさん>
突き当たりを右へ進むとシロマダラ、ヒバカリ、タカチホヘビ、カナヘビ、トカゲがいます。カナヘビは名前にヘビとありますがトカゲの仲間です。カナヘビはヘビと違って手足がはっきり見え、しっぽを切って逃げたりします。ヘビという名前がついていないシロマダラとヒバカリはヘビです。種類はバラバラですが全て鱗が特徴的で神秘的です。ヘビの交尾はどの生き物よりも長く数日かかります。ヘビの交尾は縁起が良いそうです。

<12 空中のハンター>
次は下のグランドへ降りて行くと五種類のトンボに出会えます。ギンヤンマ、オニヤンマ、イトトンボ、シオカラトンボ、ショウジョウトンボです。トンボは他の空を飛ぶ虫と違って、前後左右に移動しながら飛ぶことができます。オニヤンマはトンボの中で一番大きく、昆虫の中でも強いです。オニヤンマはスズメバチも食べてしまいます。ショウジョウトンボは赤色をしていますが赤トンボとは別です。赤トンボは主に秋に活動していますが、ショウジョウトンボは夏によく飛んでいます。足の色も赤いのが特徴です。

<13 雨の中の音楽家>
右側の用水路に近づくと三種類のカエルが生息しています。アマガエル、トノサマガエル、ショクヨウガエルなどがいます。アマガエル、トノサマガエルなどが主なカエルですが、この辺りではショクヨウガエルがとても多いです。他のカエルと違ってとても低い声で鳴きます。雨の日は高い鳴き声と低い鳴き声のセッションが聞こえてきます。

<14 観察代表組>
最後に真下に進んで行くとショウリョウバッタ、ハラビロカマキリ、トノサマバッタ、ナナフシ、コクワガタなどがいます。歩いている途中に空を見上げるとカナブンが頭の上を飛んでいきました。カナブンはよく空中飛行をしてぶつかることがあるので気をつけましょう。ショウリョウバッタ、ハラビロカマキリ、トノサマバッタは関節がハッキリしているので観察しやすいです。ですが、同じ虫カゴに入れてしまうとバトルし出すので別々にしましょう。レベルが高くなってしまいますが、コクガワタやナナフシも関節がハッキリしていてスケッチもしやすいです。でも、ナナフシは木に化けたり、コクワガタも見つけにくいので少し観察は難しいかもしれません。ですが、観察をすると色々なことに気づけ、楽しく緑や環境についても学べるので是非実践してみて下さい。

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