応募期間

2024年6月1日 (土)~ 9月30日 (月)

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受賞作品一覧
優秀賞
第32回 高校生の部

海の見える公園 緑いっぱい散歩道

濱名 由梨香

兵庫県
賢明女子学院高等学校
高校1年生

全体説明

私の住む兵庫県明石市は、日本の標準時子午線上に位置し、日本を代表する「時のまち」として有名です。また、明石市は、瀬戸内海に面し東西に長い海岸線を有しており、世界最大のつり橋「明石海峡大橋」が一望できるなど、風光明媚な「海峡のまち」として産業文化など様々な分野で海の恵みを受けています。そして、明石市は「食のまち」としても古くから栄えてきました。瀬戸内海でとれる明石鯛・明石焼など、おいしいものがいっぱいです。また、年間を通じて気候が温暖な為、四季折々の自然を楽しむこともできます。

明石市の南西部の人口島内にある「明石海浜公園」は、四方を海に囲まれた緑あふれる総合公園として人気のスポットです。スポーツをする人で一年中にぎわっているこの公園で、元気いっぱいの植物や昆虫、鳥たちと出会う散歩をすることができました。

観察ポイントごとの説明

①キョウチクトウ

強い日差しの下、工場へ向かう大型トラックの排気ガスにも負けず、たくさんの紅色の花を咲かせている姿が目に止まりました。大気汚染などによく耐えるため、工場や車の往来が多い幹線道路の緑化に利用されます。また、丈夫で育てやすいことから、校庭や公園でもよく見かけます。葉は濃い緑色で光沢があり樹高は三メートルほど。枝の先端にたくさんの花が咲き、風に揺れていました。

②ヒメジョオン・コガネムシ

道端でよく見かける雑草の中で、私の好きなものの一つが、この「ヒメジョオン」です。キク科の植物で、ヒマワリのような形をしています。白い花びらがよく目立ちます。そのそばで、コガネムシを見つけました。光沢のある緑色のものです。サクラなど広葉樹の葉を食べるため、害虫として駆除される存在ですが、この緑の中では、ほとんど目立たず生きていけそうです。

③アゲハチョウ

なじみ深いチョウの一つです。小学校の時幼虫、さなぎ、成虫の観察をしたのを思い出しました。アゲハチョウは、一年で四回も卵を生むそうです。だから、三月から十月までアゲハチョウの成虫をあちこちで見かけることができます。ふわふわと気ままに飛びまわり、様々な花から蜜を吸いながら、空高く、海岸の方へ飛んでいってしまいました。

④オオカマキリ

ここは、小高い丘になっていて、橋や海がよく見えます。春にはツツジの名所となる丘ですが、夏の間は緑に囲まれている階段を上って来ました。藤の木の下のベンチで休んでいると、草むらで、じっとしているオオカマキリを見つけました。その目の大きさに驚いて、私が立ち上がると、ゆっくりと草むらの中に消えていきました。

⑤スズメ

人の住んでいるところに住むとても身近な鳥ですが、とても警戒心が強く、なかなか近くで観察することができません。人の姿を見ると、すぐに逃げてしまうのは、昔から日本人がイネの害鳥として追い払ってきたせいなのでしょう。雑食性のため、植物や虫やゴミまで食べるそうです。ちょうど草の中をつついていたので、後ろからそっとちかづこうとしたとたん、飛び立ってしまいました。

⑥エノコログサ・クロオオアリ

「ネコジャラシ」とも呼ばれ、昔、空き地に生えているのを何本かとって、穂を揺らして遊びました。ここでも、小学生数人が、コチョコチョとくすぐり合いをして遊んでいるのを見て、懐しい気持ちになりました。さらに、草の根元の方をよく見ると、何やら大きな黒いかたまりが、動き回っています。巣の回りを四方八方動き回るクロオオアリでした。まるでアリがお祭りをしているようでした。

⑦フナムシ・フジツボ

明石には、海釣りポイントがたくさんあります。そのうち一つが、この公園のすぐ近くから東へと長く延びる波止です。今日もたくさんの人でにぎわっています。テトラポットに足をかけていると、何やらゴソゴソと動く生物物が…。フナムシでした。逃げ足の速いゴキブリそっくりです。びっしりとはりついているフジツボと共に私は苦手です。

⑧干しタコ

明石の夏の風物詩の一つです。干しタコが風に揺れる姿は、とてもユーモラス。しょう油と酒で戻したタコを炊きこみご飯にした「タコ飯」は、とてもおいしいです。強い日差しと、高い気温のおかげで、タコの色は、ますますキレイに、うまみも凝縮してくるそうです。これだけ暑い日が続くので、今年の干しタコは最高の味になることでしょう。

⑨ヒマワリ

漁港の中の小屋のそばに、ヒマワリが咲いていました。何本かは枯れて下を向いていましたが、たくましくかなり大きな花を咲かせているものがあります。夏の季語として使われるように、太陽のような形と、あざやかな黄色い花びらは、夏の風景にぴったりです。ヒマワリの花言葉は「私はあなただけを見つめる」です。

⑩シオカラトンボ

漁港を出たところに、広いグランドがあります。サッカーや野球の練習に使われたり、地元の人のいこいの場になっています。そこから海の方へ近づいていくと、シオカラトンボが飛んでいます。日本では、どこにでも見られるトンボですが、青色の体が涼やかに感じられました。今日は、植物や生き物のもつ自然の美しさを改めて知ることができてよかたです。

 

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