受賞作品一覧

緑と川に囲まれた散歩道

佳作
岸本麻
兵庫県
賢明女子学院高等学校
高校1年生
第25回 高校生の部

全体説明

日本の市を五十音順に並べると、相生市が一番目になります。

 相生市は、兵庫県の南西部に位置し、姫路市へはJR山陽本線で東へ21キロメートル、さらに神戸市へは76キロメートルの距離になります。

 南は瀬戸内海国立公園の一部を含み、北は播磨科学公園都市、西は「赤穂義士」で名高い赤穂市に接しています。一年を通じて瀬戸内海特有の穏やかな気候風土に恵まれています。

 毎年5月末に行われるペーロン船で競争を行う「ペーロン祭り」は播州地方の初夏をつげる伝統行事になっています。

 また、平成17年にアスファルト歩道脇に生えた大根が「大ちゃん」と名付けられマスコミに取り上げられて全国的に「ど根性大根」として有名になりました。私は、その相生市の海側(南側)を散歩してみました。

観察ポイントごとの説明

(1)ペーロン城の道

 相生市は、兵庫県の南西部に位置しています。南側は瀬戸内海国立公園の一部を含み、北は播磨科学公園都市、西は「赤穂義士」で有名な赤穂市に接しています。一年を通じて瀬戸内海特有の穏やかな気候風土に恵まれているのが特徴です。市の伝統行事であるペーロンをテーマにした「白龍城(ペーロンジョウ)」があり、天然温泉が楽しめます。

 

(2)コスモスの道

 相生市の市花は秋桜(コスモス)です。秋に桃色・白・赤などの花を咲かせます。この辺りの河川敷にたくさん植えられています。

 また、相生市の市木は椿(つばき)です。園芸好きな家庭でよく庭木にされています。椿は日本産の品種だけでも2000種以上あると言われています。花の鮮やかさ、樹姿のまとまりの良さ、秋から春まで咲き続ける花期の長さが花木の魅力だと思います。

 

(3)サギが見える川

 相生湾につながる佐方川にはサギがよく舞い降りてきます。サギの外観は鶴の姿に似ています。長い脚とクチバシが大きな特徴です。体色は白色や灰色で季節によって体色が変わります。佐方川では白色のサギをよく見かけます。

 真冬で雪がチラホラ降っている時に羽を広げて舞い降りてくるサギはとても美しく言葉を失うくらい感動させられます。

 

(4)相生産業高校のツツジ

 春を彩るツツジが花壇に多く植えられています。車道と歩道の境に植えられているツツジは、花が咲いていないとあまり関心がわきませんが、花盛りになると花のベルトが敷かれたように華やぎます。

 ツツジは花の種類も多く、色とりどりの花が咲き、満開の時期はまさに圧巻です。学校の近所に住んでいる私の自宅にも花壇にツツジを植えています。

 

(5)駅前の桜並木

 春に淡紅色の花を咲かせます。

 私にとって桜は特別な存在です。春を告げる妖精であり、固まった心をほどいて、後押ししてくれる心強い味方です。私は寒いのが苦手ですが、その分、春の気配にはとても敏感なのです。桜が咲いている数日間は通学がとても楽しみです。ぱっと顔を上げると、桜の華やかさに心を奪われます。春は新学期が始まり、とてもドラマティックです。

 

(6)佐方川のほとり

 川の周辺の田んぼにオタマジャクシがいます。蛙の幼生のオタマジャクシは親との外見の相違が大きいので不思議な生き物だと感じます。オタマジャクシは魚類ではない独特の形と音符に似た形が愛嬌があると思います。オタマジャクシから成長した蛙は、雨の日にはよく鳴きます。まさに「蛙の合唱」です。

 

(7)メダカを発見できる小道

 水辺をじっくり観察して見るとメダカを発見することができます。メダカがいると言う事は、メダカをエサにしているタガメやゲンゴロウ、ヤゴと言った水生昆虫が生息するということでしょう。そこには、ある種の小さな自然があると言っていいのではないかと思います。夏になると子供たちがザリガニやフナを探しに川に入ります。まだまだ自然が残っています。

 

(8)慈眼寺の鐘

 慈眼寺の鐘は、今から約560年前の室町時代、文明9年(1447年)に岡山県にあった上福寺の鐘として、鋳物師の藤原右兵衛尉助弘によって作られたものです。

 この鐘は、戦国期の争乱を経て、岡山県の土居八幡宮に移り、その後、明治11年に慈眼寺へ渡ってきたものです。ずいぶん貴重な古い鐘なので相生市指定文化財にされています。

 

(9)青葉台小学校

 私の母校の青葉台小学校は丘の上に建っています。

 校区内は、石川島播磨重工業(株)が開発した大規模な住宅街が広がっています。昭和56年には全校生徒が千人を超えていましたが、年を追うごと生徒数が減って私が卒業した頃は四百人くらいでした。現在は、幼稚園が小学校の近くに建ったので、小学生に混ざって可愛い幼稚園児達が一緒に通園しています。

 

(10)佐方八幡神社

 森の中にひっそり神社があります。神社は応神天皇をまつっています。神社の由来は、地元の漁師が拾った木片に「宇佐八幡」の文字が表れたので、これを奉納したのがキッカケだそうです。

 森のクヌギの木にはクワガタやアブラゼミを見つけることができます。夏は森の木陰で涼しく過ごすことができます。