受賞作品一覧

姉弟で逆川緑地大冒険!

入選
逆川緑地自然観察隊(代表:園部柚玲彩)
茨城県
茨城大学教育学部附属小学校
小学校5年生
第38回 団体の部

全体説明

逆川緑地は、豊かな水源にめぐまれた場所です。逆川両岸とその周りにはたくさんの自然があり、様々な虫や植物とふれ合うことができます。四季折々の自然が楽しめるので、赤ちゃんからお年寄りまでみんなが気持ち良く過ごせる場所です。
生き物達に出会えると、気持ちがワクワクしてくるので、私達姉弟はこの逆川緑地の自然が大好きです。たくさんの植物や生き物達とふれ合える所が、この逆川緑地のすてきな魅力です。
でも、その一方で、ゴミを捨てていってしまったり、生き物をとりすぎてしまったりして、かん境に良くないことも目にします。それを防ぐために、私達姉弟はゴミ拾いをしたり、生き物をとりすぎないように心がけています。生き物達の過ごしやすいかん境を作ることが、人間も他の生き物達も気持ちがよいことだと思います。これからも私達ができる事を増やして、大切な自然を守りたいです。

観察ポイントごとの説明

ポイント① 湿地植物観察エリア
湿地植物観察エリアは、斜面樹林からの湧水を利用して、カキツバタやミソハギなどが植えてあります。湿地は、木道が格子状になっていて、迷路のようでおもしろいです。
そこでは、ザリガニやメダカ、カメなど、様々な種類の生き物が発見できます。
ザリガニは、夏になると色がこくて大きいアメリカザリガニが多く見られます。ザリガニのかっこいいところは、さわろうとするとはさみを大きく広げていかくするところです。
メダカは、いつも群れをつくってスイスイと泳いでいるところがとてもかわいいです。赤や白、青色のめずらしいメダカを発見することもあります。すばしっこいので、つかまえるのに一苦労です。
カメは、これまでに三種類見つけました。顔に赤い模様があるミシシッピアカミミガメ、少しくさい臭いのクサガメ、甲らが茶色っぽいイシガメがいて、早朝によく出会えます。

ポイント② 土手
逆川沿いの土手には、のぶどうやすすき、やまぶどう、たむらそうなど、たくさんの植物があります。その道を通ると、ショウリョウバッタがいっせいにとびます。その周りを気持ちよさそうに飛んでいるのは、シオカラトンボやギンヤンマです。この二つのトンボのオスとメスの見わけ方は、体の色の違いです。シオカラトンボのオスは大人になると青と白色になります。ギンヤンマは、胸と腹部の間の色が、オスは水色、メスは黄緑色です。

ポイント③ 逆川
逆川では、コイやカモが気持ちよさそうにスイスイと泳いでいます。
カルガモは、毎年春になるとお母さんが赤ちゃんガモを連れてやってきます。夏になると、赤ちゃんガモはすっかり大きくなって泳ぎもりっぱになります。
このカモ達の周りでは、たくさんのコイの群れがいます。いつもは黒っぽい色のコイがほとんどですが、探検中に黒と赤色のまだら模様のコイを発見しました。

ポイント④ 笠原水道竜頭栓
この場所には、笠原水源のわき水を利用した、竜頭栓があります。そして、そのおくの石段を上ると、この水源地を守っている、笠原不動尊と水戸神社があります。石段の途中には杉の大木があり、まるで神社の守り神のようです。今は石段がくずれて入る事はできないけれど、夏でもひんやりとした、不思議なふん囲気の場所です。
ここは、スズメバチが飛んで来る事もあるので、要注意です!

ポイント⑤ 歴史広場
歴史広場は、夏には笠原水源のわき水で水遊びができます。水戸藩第二代藩主徳川光圀が作った笠原水道の岩樋が復元され、これは文化遺産に指定されています。
私達姉弟は、毎年夏に水遊びに来ます。水遊びをしている周りの草原では、イナゴがたくさんピョンピョンと飛んでいます。大小様々で、見つけた中で一番大きかったのは、約6センチメートルでした。つかまえようとすると、すばしっこくてなかなか大変です。

ポイント⑥ 木道
水神橋をぬけた先の木道には、大きなドングリの木がいっぱいあります。暑い日も、木道を通ると木かげがたくさんあるので、すずしくて気もちが良いです。カラス達も、この木かげに休けいに来ています。
そして、探検をしていると、この場所ではあまり見かけたことのない、タマムシがやってきました。まるで、「こんにちは」とあいさつに来たようでした。木もれ日にはねがピカッと光ってとても美しかったです。

ポイント⑦ 石の丘
木道の途中には、小さな小さな石の丘があります。この石の丘の周りには、キノコが生えていて、秋には図かんをかた手にキノコ探しをすることもあります。
そして、その周りでは、トカゲやカナヘビに出会います。ニジイロトカゲを見つけた時は、夢中になってつかまえました。ニジイロトカゲは、ニホントカゲの子供で、尻尾がきれいな青色です。見つけると、幸せになるといわれているそうです。

ポイント⑧ 木道沿いの小川
木道沿いには、小川が流れています。逆川にいるカモやコイが、この小川で泳いでいる事もあります。時々、カメも顔を出します。
お散歩しているおじさんに、「木道を、ドンッとふみならすと、どろの中にいるドジョウがニョロニョロと動くんだよ。」と教えてもらいました。やってみると、木道と小川の間のどろの中にいるドジョウが、すぐに見つかりました。最近は、ドジョウの数が減っているので、大切にしたいと思います。

ポイント⑨ 自然ふれあいの池
自然ふれあいの池には、いつも一羽のオオハクチョウがいます。以前は夫婦のオオハクチョウもいて、春には池の周りに巣を作って、卵を温めている様子を見る事もできました。 今は一羽ですが、公園や土手を歩いていたり、逆川に来て泳いでいたりと、気ままに楽しんでいるようです。
そして、夏にはうしがえるのヴォ―ヴォ―という大合唱が聞こえてきます。でもけいかい心が強いので、木道を歩くと鳴き止みます。

ポイント⑩ 公園
木道をぬけると、遊具のある公園に出ます。公園の両側は、桜並木と竹林があり、とてもすてきです。
春には、満花の桜の下でお花見を楽しむ事もできます。探検中には、アブラゼミがジージーと鳴いていました。
反対側の竹林は、春にはかわいいタケノコが顔を出します。皮が全部はがれると、竹になります。「雨後の筍」ということわざがあるくらい、次々と出て成長していきます。