受賞作品一覧

ゆったり、歴史、散歩道

優秀賞
稲垣 貴厚
茨城県
光輝学園つくば市立松代小学校
小学校6年生
第36回 小学生の部

全体説明

安土町は滋賀県東部、琵琶湖東岸にあります。安土桃山時代に、織田信長によって、日本で初めて天主を持った城、安土城が建てられた場所です。
ぼくは、小学一年生まで、ここに住んでいました。今でも年に数回は行きます。安土町の魅力は、湧水があって歴史を感じられるところです。古い街並み、歴史建築物、街道が残っているので、ここにいるだけでタイムスリップした気分です。
湧水では、野菜を洗っている横で、鯉が気持ちよさそうに泳いでいます。足を入れると一瞬で体がキーンと冷やされ、天然のクーラーです。
歴史と自然がたくさん残っているこの場所を、たくさんの人に知ってほしいと思い、マップにしました。

観察ポイントごとの説明

①  家から安土街道を下ると、北川湧水に行けます。ここは、きれいな湧水が流れていて、足涌もできます。コイ、ナマズ、オイカワも気持ち良さそうに泳いでいます。
「わぁー、つっめたい。気持ちいいなぁ。」足を入れると、ジンジンするくらい冷たい水。あっという間に汗がひきます。「気持ちいいやろう。」と、地元の人たちが、声をかけてくれます。人も魚も、ここの湧水が大好きです。

②  小学校の周りには、背の高いポプラの木がたくさん植えられています。
「シャンシャンシャン。シャワシャワシャワ。ジーリジリジリ。」と、夏になるとセミの大合唱。オスのセミが一生懸命、鳴いています。この声を聞くと、「夏が来たなぁ。」と、何だかワクワクしてきます。ぼくの応援歌みたいです。

③  安土駅を過ぎ、踏切を渡ると沙沙貴神社があります。佐佐木源氏発祥の地です。門前に樹齢二百五十年の一葉たごの、なんじゃもんじゃの木がどっしりと構えています。
境内で、ピカッと光る虫を発見。ナミハンミョウです。「うわぁ、きれいやなあ。」家族で大興奮。ブルー、オレンジ、グリーンの何とも言えないカラフルな色。やっぱり自然の色はすごいなぁ。
池には、大きな錦鯉がたくさんいます。足音を聞くと、口をパクパクさせて寄ってきます。八刀の鯉という包丁式も行われます。いろんな種類の木や花が植えられています。その中で、立派な松の木があります。乃木大将のお手植えの松の木です。「日露戦争の指揮をした将軍だよ。」とお父さんが教えてくれました。ぼくの通っていた小学校に来られたこともあるそうです。
やっぱり古い歴史の町だと思います。

④  ここは、安土駅近くの下街道沿いにある古い街並みです。その一角に、梅の川という湧水があります。この水で入れたお茶を、信長がとても喜んだと伝えられています。
すぐ近くにも音堂川という湧水があります。今でも近くの人が、洗濯や野菜を洗う姿があります。鯉も泳いでいて、近くの料理屋さんが残飯をあげていました。
「エコやなぁ。」思わず、家族で感心しました。

⑤  ここは、室町時代、観音寺城の外港として栄えた場所です。桜まつりでは、屋形船が出ていて、浜を周遊できます。ヨシの側を通ると、キリキリキリ、の鳴き声。ヨシキリです。なかなか姿は見られませんが、かわいらしい声です。鵜、カイツブリ、サギ、カワセミの野鳥も多く見られます。この浜にはたくさんの魚がいるので、野鳥たちにとって、格好のエサ場になっているようです。虹とよく遭遇できるのも、この浜の魅力です。