応募期間

2024年6月1日 (土)~ 9月30日 (月)

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受賞作品一覧
優秀賞
第35回 小学生の部

ぼくの新しい通学路 わくわく発見マップ

瀬戸 総太

東京都
大田区立久原小学校
小学校5年生

全体説明

ぼくは、去年東京都大田区の久が原という町に引っ越してきました。東京だからあまり公園もないし自然もないと思っていました。だけど6月、家の目の前の道路をスタスタ歩くカルガモの親子に遭遇してびっくり。近くの呑川までカルガモ親子の引っ越しを見守りました。家の近くでこんなにわくわくすることに出会えるなんて思ってもいませんでした。
それからぼくは、近所をよく観察するようになりました。大好きな蝶がたくさん通る道。びっくりするくらい大きな木。空には何種類ものトンボ。川にはきれいな鳥。意外と身近にいる外来生物。何気なく通っていた小学校までの通学路は、ワクワクする発見連続の、自然にあふれた道でした。ぼくの新しい通学路は、お気に入りの道になりました。

観察ポイントごとの説明

(観察ポイント①『光公園』)
家からすぐ近く、毎日通る光公園。ここからぼくの通学路がスタートします。公園にはたくさんの背の高い木が立っています。特に真ん中にそびえ立つ巨大なえのきは公園のシンボルツリー。木立の上にはよくアオスジアゲハがヒラヒラ飛んでいます。夏にはセミも多く鳴いています。だけど木が高すぎて、いつもセミも蝶も高い所から降りてきてくれません。光公園で蝶やセミを捕まえたことは残念ながら一度もありません。

(観察ポイント②『蝶の小道』)
住宅街のすき間に、いつ通っても蝶が飛んでいる小道があります。蝶が好きなぼくのお気に入りの道です。
(ア)足元のツツジにはヤマトシジミ。大きな百日紅はたくさんのピンクの花を咲かせ、その蜜を吸いにアゲハチョウやクロアゲハが集まります。横にはミカンの木があって、そのままここで産卵しています。
(イ)小道から一本横に入った所にもミカンの木があります。ここで、ふわりふわりとした飛び方をする見たことのない蝶を発見。外来種のアカボシゴマダラでした。初めて見たので大興奮。嬉しいけれど、在来種に悪い影響があると思うと複雑な気持ちです。
(ウ)蝶の大好きなランタナの花がたくさん咲いている場所。色々な蝶が集まってきますが、幅を利かせているのがツマグロヒョウモンです。オスもメスもいて、見分けるのが楽しいです。ほとんど止まってずっと蜜を吸っているので、素手で捕まえることができます。

(観察ポイント③『図書館周辺』)
神社が近くにあり、大きな木が集まる緑豊かな場所です。アオスジアゲハ、アゲハチョウ、クロアゲハが上空をよく飛んでいます。みんな同じ方向、蝶の小道方向に向かって飛んで行きます。蝶にも決まった散歩コースがあるのかな。電線の上には鮮やかな黄緑色のインコが4、5羽の群れでよく現れます。最初見たときはびっくりしました。調べてみたら、ワカケホンセイインコでした。ペットが野生化して問題になっているそうです。

(観察ポイント④『小学校』)
ぼくの通う久原小学校は、坂の上にあり、風がよく通る気持ちのいい場所です。春から夏にかけて様々な蝶やトンボが教室や屋上のプールにまで飛んできます。畑にはモンシロチョウ用にキャベツを育てていて、幼虫をみんなで見守っています。ぼくたち5年生の小さなバケツの稲に、トンボがとまる風景がのどかで好きです。小学校近くのお寺からは、雨が降ると大きなウシガエルが出てきて、みんなを驚かせます。

(観察ポイント⑤『呑川』)
小学校から坂を下っていくと呑川があります。交通量の多い国道近くの、コンクリートで深く掘り固められた、一見自然のなさそうな川ですが、よく見ると鳥がいます。よくいるのはカモ。時々ハクセキレイ。運がいいとコサギやカワセミに会えます。ハクセキレイの白い尾がかわいくて、呑川を通る時は橋から下をのぞきこむのが習慣になっています。
6月に遭遇したカルガモ親子は、この橋から飛び込み、引っ越しを無事完了させました。

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